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(回答先: 財務省はじめ国家ぐるみのイカサマぶり見つけた 〔PREGO〕 投稿者 PBS 日時 2003 年 2 月 22 日 23:45:14)
金融資産が401兆円あるから政府純債務はたいしたことがない、赤字財政支出を拡大すればデフレ不況を解消することができるという趣旨が書かれている。
政府が保有する金融資産が何に由来するものかや国債以外にも直接借り入れや財政操作(隠れ借金)という債務や地方債務もあることは不問に付し、401兆円を使って国債残高を減らすか、それをかたに新規国債を発行することで、赤字財政支出を拡大できるとする。(財務省が言いふらしているとする対GDP比130パーセントまでの範囲)
それで「50兆円、100兆円という金額を何度も使えば」、本当に、「デフレはたちまち退散する」のだろうか。
この問題は、赤字財政支出を増加させればデフレ不況は解消できるのかという問いと同じであり、これまでは景気対策として上積みした財政支出が少なかったからデフレ不況が解消できなかったのかという問いと同じでもある。
結論を言えば、無制限に使えるのならOKだが、100兆円を景気が息切れするごとに4回使っても、それでは一時的なデフレ解消はできても、非デフレの好況状態を持続的に維持することはできない。
即効性のある財政支出は国民に特別ボーナスを出すというものだろう。そのために50兆円用意するのなら、税金をゼロにした上で8兆円を均等に分けるという方法でもいいが、消費を促進するのなら現金を分配するほうが効果的である。
国民の大多数は利口だから現実にはそれが一気に消費に回ることはないが、仮に回ったとしたら、間違いなくインフレに転じる。
(現実には政府債務の積み上げであることは理解しているから、先行きに不安を感じ消費はそれほど伸びない可能性が高い。それでも、10兆円でも消費に回れば、デフレは解消されるだろう)
この意味では、「デフレはたちまち退散する」と言えなくもない。
内需の急拡大で、輸出の大幅な減少と輸入の大幅な増加も起きる。円安傾向もはっきり出てくるはずだ。
輸出向けの製品が不足するため設備投資も増加する可能性があるが、それが主として国内で行われるか海外で行われるかは微妙である。
冷静な経営者であれば、天から降って湧いたような需要増加に対応する設備投資は慎重になるだろう。設備投資を行って供給量を増やすよりも、単価を引き上げたほうがいいと判断するだろう。(現状の日本は、好ましい広さの住宅など質への欲求はあるが、財の量が不足しているわけでない)
設備投資や住宅需要が高まれば、金利が上昇することも考えられる。
(これは金融政策で防止できるが、その代わり貨幣流通量が増加するのでインフレを昂進させる要因になる)
しかし、使われる特別ボーナスの金額が減っていけば、その間にそれを埋めるほど給与が増加していない限り、反動のデフレ圧力が加わることになる。
この反動は、特別ボーナスが急激に消費に回る割合が高いほど激しいものになる。
特別ボーナスの効果があるうちに輸出増加(貿易収支黒字の増加)が達成できれば、雇用も増加するから、反動不況が緩和される。
400兆円あるんだから10年くらいは断続的に息切れになったら特別ボーナスを支給するという政策が続けられるが、その後は、正味で膨張した公的債務を返済するために大増税が実施される。
この段階では、特別ボーナス分の需要減と増税分の需要減になるから、確実に「デフレ不況」に陥ることになる。
※ 400兆円を公共事業や福祉関連などの人的活動に支出したほうが、特別ボーナスよりは安定的な需要増加機能を果たすだろう。
しかし、それは急激な需要変動を調整できるだけだから、結末は変わらない。