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「株式マーケットのここ最近の動きをそのまま額面通りに受け止めるならば、メガバンク−言うところの“ビッグ4”は、“1強3弱”あるいは“2強2弱”から“4弱”体制へ突入しつつあると言えるだろう」
大手証券会社役員がこう指摘してみせる。
昨日(2月20日)、三井住友フィナンシャルグループ(三井住友FG)の株価は一時300円割れ(額面50円換算)、三菱東京フィナンシャルグループ(三菱東京FG)の株価も600円割れ(額面50円換算)となり、それぞれ上場来最安値を更新してみせた。
また、この両金融グループ株の下落幅には及ばないものの、UFJホールディングス(UFJHD)株は一時前日比8%安、みずほホールディングス(みずほHD)株は11%安まで下落したのである。
「20日の東証一部売買代金の状況を見ると、その上位4社を“ビッグ4”によって完全に占拠された格好となったのです。このこと自体、異常だと言えますし、結果的にメガバンク株の下落が、相場全体の足を引っ張った格好となってしまったのです」(大手証券会社役員)
そして、このメガバンク株急落は、“外資”によって意識的に仕掛けられたもの、と言っていいだろう。
「売り方の主役は、ズバリ言って海外ヘッジファンドと証券会社の自己売買部門。この両者がまさに“売り浴びせ”とでも言うべき激しい売りを仕掛けてきたのです」(前述の大手証券会社役員)
そうした意味で言えば、メガバンク各行の株価は、本来の経営実態以下の状況にまで下げられてしまったと見るべきだろう。
「とはいえ、決して何の売り材料もない状況の中で、株価が下がっているわけではない。株価が下がるには、それなりの理由がある」(大手金融機関株式担当責任者)
例えば、下げ相場の主役とも言うべき三井住友FGの場合、3月11日に発行が予定されている総額三千億円の優先株式(十万株)が今回の株価下落の最大の要因となっていることは間違いない。
三井住友FGの優先株は、同社の特別目的子会社を通じて、私募形式で海外の投資家に向けて販売されることになるが、この優先株には普通株への転換権が付与されている。
しかし、その転換価格が決定されたのは、昨日夕刻に開かれた同社の取締役会においてだった。昨日夜半に発表された転換価格は同社株の昨日の終値をベースに決定された結果、31万2000円となったのである。
「つまり、株価下落を仕掛けることで、この転換価格をより低く設定させ、結果的に優先株の引き受け手サイドがより有利な条件を獲得することにつながるのです」(前述の株式担当責任者)
そして、この売り手サイドの“思惑”は見事に実現したと言えるだろう。
「しかし、転換価格が決定したところで、“三井住友ウリ”は収まらないのではないか。ハッキリ言って、今回ウリを仕掛けてきた勢力は、優先株の引き受け手とはイコールではない。ウリの主体となっているのは、今回の一連の大型増資策を材料にする形で銀行株でひと儲けをたくらむ海外ヘッジファンド勢なのだ。彼らはまだしばらくの間−彼らの目標株価を実現させるまで−“三井住友ウリ”を仕掛けてくることは間違いない。各マスコミはくれぐれも、こうした海外ヘッジファンド筋が流してくるネガティブ情報には安易に乗っからないことだ−」(米系大手証券会社首脳)
2003/2/21