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(回答先: Re: 国債買い入れ増のほか、ETFやREIT買い入れも考え方=宮沢元首相【ロイター】 投稿者 あっしらさん、どうなんでしょうか? 日時 2003 年 2 月 16 日 19:35:39)
だいぶ酒が入っているので、支離滅裂かもしれませんが...
問い1:金利が上がったとしても、日銀の財産になると思うのですが?
この条件では、日銀の資産は劣化します。
バランスシート的に見れば、1000兆円の日銀券(債務)を発行する代わりに、1000兆円の現在価値がある国債(債権)を保有するようになるので損得なしです。
(既発債は残存期間と表面利率を基礎とした現在価値で買うことになると思われるので、保有する国債の額面総額は1000兆円を下回ります)
日銀券はいつでも1万円は1万円ですが、国債を償還期限前に日銀券に変えようとすると、1万円の国債が9000円にしかならなくなったり、1万1千円になったります。
(償還期限までじっと保有していれば、利息を余分に手にし、1万円は1万円として戻ってきます)
額面を下回るのは、手に入る他の国債のほうが表面利率がいい場合すなわち金利が上がっているときです。
しかし、日銀は、日銀券の発行主体ですから、無理に償還期限前に換金する必要はありません。
ですから、日銀であれば、“有利な財産”とは言えないが、損をすることはない財産を保有していると言えます。
問い2:全般
まず、GDPや貸出残高の2倍を超える1000兆円を市中に流すのは無謀です。
無謀を承知で強引に流したとすると、ハイパーインフレになりデフレは短期的には解消されます。
そして、1000兆円を短期で市中に供給する方法は、ヘリコプターからの貨幣ばら撒きに相当するような政府部門の支出しかありません。
日銀→商業銀行→企業or家計という流れでの市中流通は不可能です。(これが、インフレターゲット論の無効性の理由でもあります)
ばら撒き財政支出で1000兆円を市中に流しても、“一過性”であることは変わりません。(膨大な金額なので時間軸はけっこう長い“一過性”ですが)
国民均等に特別ボーナスを支払うというイメージがわかりやすいと思いますが、ある人はそれを一括貯蓄し、別の人は一括消費に回すということになるでしょう。
貯蓄に回ったお金は銀行に入り、消費に回ったお金は企業に入ります。
(ただし、外国航空会社を使って海外で消費すると、その大半は国外に流出することになります。この問題は一応除外します)
貯蓄に回った通貨は、貸出残高及び預貸率が低落している現状ですから、貸し出しに回ることはないでしょう。
ここで問題になるのは、安全確実な債権であり自己資本比率も悪化させない国債が買えないという現実です。
貯蓄に回った特別ボーナスは、おそらく対外運用に回ることになるでしょう。
(倒錯した人が望んでいる円安要因にはなりますが、国内の実体経済活動に回る貸し出しはほとんど増えないということです)
一方、消費に回る通貨ですが、企業は事前に供給力を高めている可能性もありますが、消費に回る金額が半分としてもGDPと変わらない巨大な額ですから、財や用益の不足が生じ物価が急騰するはずです。
(久々の高値販売(高利益)のチャンスですから、企業もできるだけ高く売ろうとするでしょう)
しかし、給与が増加したわけではなく、政府からの特別ボーナスが出ただけですから、その祭りが終われば、急激なデフレになります。
企業が増大させた売上や一時的な物価上昇を給与の引き上げに結びつければ、急激な反動デフレを緩和することもできます。
企業が増加した利益を抱え込むと、その通貨は貯蓄に回った特別ボーナスと同じ結末になります。
日銀による1000兆円の国債購入は、政府部門の債務帳消しに使い、利払いや償還に使われる税収を減らすというのが最善の利用法なんでしょうね。