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☆たしかに人材は外(アジア、中国。。)で安く買う時代カモ
人材は外で育つのか
春の賃金交渉の季節になったが、次々と大手メーカーの賃金引き下げ案が報じられている。もちろん、この経営側のプランは実行されるだろう。一方の当事者である労働組合側に争う意思がないからである。
昨年暮れに発表された日本経団連の春闘むけの「委員会報告」は、「企業経営にとって最大のコストは人件費である」と力んでいた。
企業から人を除いたら何が残るのか、とチャチャを入れたくなるが、もはや議論の余地はないようだ。
多くの人間は、処遇の切り下げによって発奮するほど立派ではない。企業内に広がるのは、企業への忠誠心の喪失と仕事への意欲の低下であろう。
コストの高い賃金を切り下げて、競争力を回復するというのであれば、賃下げの時点で、従業員の企業への協力は終わるはずである。
「委員会報告」は雇用の確保のための賃金の見直しと、「付加価値の高い働き方を引き出す人事・賃金制度の構築」を主張しているが、そんな便利な制度が出来るのならよいが、たぶん無理だろう。現在の日本の企業にできることは、残業しても手当ては支払わない、といったネガティブな行動ばかりである。
また、「委員会報告」は「ダイバーシティ・マネジメント」なる組織運営方法を提案している。Diversity つまり多様性。性別、年齢、宗教、国籍、価値観といった多様な属性をマネジメントに採り入れよ、という。それが従業員の働く満足度につながるとのこと。本当に素晴らしい案である。しかし、これもまた無理だろう。日本の企業にそんな余裕はない。
長期にわたって人を育て、その人によって企業もまた成長するということが人事の要諦(ようてい)であったはずだが、「手から口へ」となんとも慌ただしい時代になったようである。それとも人材は外で育つということか。(遠雷)
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