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(回答先: ドイツ銀、業績回復への道のりは厳しい−アナリストの見方 [ブルームバーグ] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 07 日 18:00:41)
ドイツでは昨今金融機関の格下げが相次いでいます。銀行については3年前から目立っていますが、これまで盤石とされていた、保険業、アリアンツやミュンヘン再保などが次々とAAAを失っています。保険会社はいずれも1997年以降の株価急騰時に株式投資を増やしており、昨年は大幅な運用損を計上しているので無理はありません。アリアンツですら、DAX3200がブレイクイーブンだったのです。
ドイツは硬直的な経済構造、例えば賃金付随コストが高いこと、解雇規定が厳しいことといった構造問題を抱え、失業率は11%超、経済成長も昨年第4四半期は輸出と政府支出で何とかプラスをつけたものの、政府支出がなければマイナスでした。
”ドイツ病” ”第2の日本”の声が聞こえてくる今、シュレーダー首相は窮地に立たされています。下院でかろうじて過半数、先日の地方選挙で大敗を喫した結果、州の代表で構成される上院では少数となっていることから、構造改革法案などの通過が難しくなっています。野党キリスト教民主党/社会同盟の支持をとりつけようとすると、党内左派や社会民主党の支持基盤である労組(DGB)から反対がでるためです。特に、中小企業での雇用を増やすために不可欠な、解雇保護法案の改正については、労組が”抵抗勢力”となっています。
このような中で、構造改革が遅れ、潜在成長率を大幅に下回る成長にとどまる状況が長引くとなれば、ドイツの格付けに対し”ネガティブ”がつく可能性が高まります。
ユーロが発足し、加盟国は @財政赤字をGDPの3%に押さえるという、安定協定の遵守を義務づけられている、A各々の加盟国には通貨発行権はない、B欧州中央銀行が政策を決定するため、個々の国々に促した金融政策の余地はないことを鑑みると、悩ましいものがあります。