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(回答先: ダイエーが新生銀からの融資返済、でも主力行肩代わり [読売新聞] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 03 日 00:45:52)
経営再建中の大手スーパー、ダイエーに対するメガバンクの支援が進められるなか、またしても新生銀行による“ゴネ得”が発覚した。新生銀行がダイエー向け融資、800億円のうち600億円を優先的に返済させ、その分をUFJ銀行、みずほコーポレート銀行、三井住友銀行の主力3行に肩代わりさせていたというのだ。ドライな経営方針で知られる新生銀行は、ダイエー再建にとって最大の不確定要因。主力3行は、ダイエーの経営改善に向けた取り組みを軌道にのせるため、涙をのんで新生銀行への返済を肩代わりせざるを得なかったという事情があるようだ。
ダイエーは昨年2月、主力3行による総額5200億円の金融支援を柱にした経営再建3カ年計画を発表。店舗閉鎖や人員削減など、血のにじむような努力を重ねて、収益力の復活を目指している。
ところが新生銀行は昨年8月になって、ダイエーの業績が思うように上向かないことにいらだち、800億円の融資のうち7割を優先的に返済するよう主力3行に強要。ダイエーの再建に協力しようという姿勢はみじんもみせず、「早く縁を切りたい」とばかりに最後通告を付きつけた。
新生銀行がこのような無理強いを迫る背景にあるのは、価値が落ちた債権を国に買い取らせることができるという悪名高い「瑕疵(かし)担保条項」。この条項の有効期限が2月末に迫っているため、新生銀行には一刻も早くダイエー向けの融資を回収し、損失を回避しようという思惑があるからだ。
仮に主力3行が要請に応じず、新生銀行がダイエー向け債権を国に買い取らせれば、その負担を強いられる国民の不満が爆発することは目に見えている。そうなれば、取引先にも不安が広がり、売り場の品ぞろえや営業成績にも悪影響を与えることは確実。主力3行は「国民の批判をかわすためには、新生銀行の要求を飲まざるをえない」(主力行幹部)というわけだ。
新生銀行はこれまでも、ことあるごとに瑕疵担保条項をチラつかせ、そごうやマイカル、第一ホテルなどを破綻に追いやった。西武百貨店の経営再建計画でも、融資残高400億円の準主力行の立場でありながら債権放棄は行わない方向で、「こんな計画では他の銀行はとても納得できない」(銀行団幹部)と反発をかっている。
今回、優先的に600億円の返済を受けた新生銀行には、福岡ダイエーホークスなどの子会社向けの融資、200億円が残ることになる。ただ、これについても追加担保を出させたうえで、段階的に返済させることが決まっており、新生銀行が瑕疵担保条項を行使する可能性はほぼなくなった。ダイエー再建に向けた取り組みは、ギリギリの段階で、新生銀行の暴走を回避したといえる。
ただ、ダイエーの現状は依然として厳しい。消費不振のあおりを受けた結果、経営再建3カ年計画で定めた目標の達成は困難な状況で、さらなる人件費削減など計画の見直しに着手している。主力3行がダイエー危機に見舞われる可能性は依然残ったままだ。