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株、主力株不振に「日銀」の落とし穴――5000億円を巡る皮算用
【NQN】28日の日経平均株価は3日続落。戦争リスクを警戒し世界の
株式市場が収縮し始めるなか、日本市場も例外では無かった。東証1部
売買代金は2日連続で5000億円台どまり。下げ幅が84円に収まったこと
はむしろ「反応の無さの裏返し」との指摘もある。
エネルギー不足は主力株不振に見て取れる。武田、リコーといった20
03年3月期に過去最高益更新が見込まれる銘柄が、連日で年初来安値を
更新した。両銘柄とも28日の終値こそ小反発したが、1月以降の下落率
はそろって8%前後に達し、日経平均(0.6%下落)を大きく上回る。
株価が低位の無配銘柄が物色される一方で、優良株が沈む。「相場の質
が悪い」との声があがるのも無理はない。
主力株不振の理由の一つが、持ち合い解消売りだ。日銀は上限を2兆
円とする銀行保有株の買い取りを進め、持ち合い解消売りの受け皿とな
っている。ところがどうも「主力株は蚊帳の外」となっているようだ。
日銀では、銀行保有株の買入限度額を1行あたり5000億円に設定した
。買入れ対象となる株式は、適格格付機関が投資格付けを「BBB」(
格付投資情報センターの定義では、債務履行の確実性は十分であるが、
将来環境が大きく変化した場合、注意すべき要素がある)以上とする企
業。「複数の格付機関が格付けしている場合、1社でもこの基準を下回
っていれば買入対象とはならず、BBB格相当以下に格下げの方向で見
直すことを公表していないもの」(日銀政策広報課)との条件も付く。
国内証券のストラテジストは、ここから銀行サイドの思惑がくみ取れ
ると言う。すなわち、流動性が高く収益懸念の少ない優良株を日銀に買
い取ってもらうよりは、流動性が乏しく「BBB」かそれに近い銘柄を
日銀に売却した方が、買い取り枠を有効活用できるという訳だ。しわ寄
せは優良株の市場売却といった流れを生む。
3月決算期末が近づくにつれ、業績下方修正にも銀行の目が光りそう
だ。日銀が一度買い取った銘柄がその後、BBB格より下がっても日銀
は売却しない。ところが格下げ後に日銀に持ち込んでも日銀は買い取っ
てくれない。「貴重な5000億円枠」を巡り、銀行の皮算用は続くことに
なる。(永井洋一)
クイックより