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「そもそも、みずほグループが明らかにした1兆円にものぼる増資は果たして本当に可能なのかどうなのか。常識的に考えると、その実現性には疑問符を付けざるを得ない」
メガバンク企画セクション幹部が、こう指摘してみせる。
去る1月21日、みずほフィナンシャルグループ(みずほFG)が1兆円の資本増強策を柱とする経営改善計画を発表した。みずほFGがまさに前代未聞ともいえる“1兆円増資”に踏み切った背景にあるのは、多額の不良債権処理に伴う大幅な資本の減少だ。
みずほFGが明らかにした計画では、今期末(2003年3月末)段階で、同グループの不良債権処理損失額は2兆300億円に達する見込みだという。この大幅な損失計上の結果、1兆9500億円にのぼる赤字を計上、自己資本の大幅な減少に追い込まれていたのである。
「もっとも、そうした状況を受けての“1兆円増資”の意味するところは、とにもかくにもメガバンクとしての体裁が保てるような自己資本比率水準−つまり9%強というラインをまずクリアするための増資ということが前提としてあった、ということに他なりません。つまり、“9%強”の自己資本比率を実現するために、“1兆円増資”は是が非でも必要だった、ということなのです」(みずほグループ役員)
つまり“1兆円増資”は、“自己資本比率9%強”から逆算した結果だということができるだろう。
「つまり“1兆円増資”は、そのことが可能か不可能かということではなく、何が何でも実現させなければ、みずほFG自体の存続が危ぶまれる資本増強策なのです」(みずほFG役員)
みずほホールディングスの前田晃伸社長はこの“1兆円増資”の実現性について、こう語っている。
「親密取引先には熱い視線を頂いている。金額(を達成するかどうか)については、心に期するものがある−−」
前述のみずほFG役員が言う。
「前田社長としては、この“1兆円増資”を自らに対する信任投票と位置付けている。もし万が一、未達となった場合には、退陣する意思を固めたとみていいだろう。前田社長は経営トップとしてまさに退路を絶つ形で出資要請に臨もうとしているのです」
未達の場合には退陣−−まさに進退を賭けた資本増強計画ということができるだろう。
「しかしそれも当然といえるでしょう。引き受け先、引き受け金額もきちんとした形で詰められていない中でああした発表に及ぶこと自体、前代未聞と言える。本来ならみずほFGは、企業としてのモラルを問われているべきだ。もし仮に未達となった場合には、当然のことながら経営トップの責任は問われることになるだろう」(金融庁幹部)
そしてこの“1兆円増資計画”にかかわる出資要請は、みずほFGを主要取引銀行とする企業以外−つまり他行をメーンバンクとする企業にも及んでいるのが実情だ。
「正直言って、なぜ我々が、と思いました。みずほFGは当社にとって準メーン以下の存在。まあ、増資に応じることは難しいでしょう」(上場企業財務担当者)
このコメントを聞く限り、みずほFGの出資要請交渉は、まさになりふりかまわず、手当たり次第、といった状況にあると言えるだろう。
さて本当に“1兆円増資”が実現するのかどうか。まさに要注目と言ったところだろう。
2003/1/27