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3月危機がささやかれる生保救済策として、金融庁は生保会社の株式会社化を容易にする制度を導入する方針を固めた。現在は大半が相互会社である生保会社が株式会社化することで、資本増強や業界再編、経営統合が容易となり、破綻回避が可能となる。
政府は、破綻前でも生保会社が契約者に約束した運用利回り(予定利率)の引き下げを可能にする制度と併せ、3月にも通常国会に提出する保険業法改正案に盛り込む。
現行の保険業法では、生保会社が株式会社化する場合、株式会社の資本金に相当する相互会社の基金をいったん返済してから、第三者割当増資などを行い、株式として改めて出資してもらう必要がある。
株式転換には数百億−1000億円にものぼる基金を返済するため、巨額の現金を用意する必要があり、契約者への通知や新規株式の発行などでも膨大なコストと時間がかかる。
新制度では、債務免除と引き換えに、自社の株式を金融機関に渡す「債務の株式化」(デット・エクイティ・スワップ)を生保の株式会社転換にも適用。基金の株式化を認めて負担を軽減し、経営規模の小さな生保でも株式会社化しやすくする。
ただ、生保の基金は大半が大手銀行が出資しているケースが多く、業績不振の生保の基金が簿価相当の株式に転換された場合、株価が高すぎて企業価値を適正に反映していないとの批判を浴びる可能性がある。このため、裁判所が任命する検査役が基金を時価で鑑定する案も浮上している。
生保が破綻すれば、基金を貸し出している銀行を直撃し、3月危機を誘発しかねないための措置だが、予定利率の引き下げに続く生保救済策だけに、批判を招きそうだ。