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特別インタビュー 野口悠紀雄氏小泉改革は「ジョーク」だ クイックニュース
投稿者 Ddog 日時 2003 年 1 月 15 日 23:55:07:

特別インタビュー 野口悠紀雄氏小泉改革は「ジョーク」だ

【NQN】昨年12月の新版発行を機に、青山学院大学大学院国際マネジ メント
研究科の野口悠紀雄教授の著書「1940年体制」(東洋経済新報)を再評価する動
きが広がっている。ここ数年間で日本問題の本質が、金融の自由化、中国の台頭
など世界的な経済構造の変化に対応できない 「戦時経済体制」にあることがよ
り鮮明になったためだ。野口氏に日本経済の先行きや構造改革の行方などについ
て聞いた。(聞き手は稲留正英、永井洋一)

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――橋本龍太郎、小泉純一郎と改革政権が続いているが。「両内閣とも改革を標
ぼうしているが、何を改革したかははっきりしな い。橋本内閣が改革したのは
役所の名前。小泉内閣は骨太税制改革を掲げたが、中身は発泡酒とたばこ増税。
それに配偶者特別控除の廃止だけ だ。これはまさにジョークのレベルだ。税制
という政府が創(つく)るものに関しては、ほとんど変わっていない」 「1940
年体制を形成する大きな要素は、1940年、戦費調達のために導入された給与所得
の源泉徴収制度と、1941年導入の法人税の二大税制だ。この二つが戦後日本の税
制の根幹を形作っている。源泉徴収のせいで、給与所得者は税制について全く関
心が無くなった。税に関心が無いということは、政治にも関心が無いというこ
と。政治における最大の関心事は税だからだ」
――通常の国民主権の国家であれば、経済状態が悪化すれば、選挙に行 こうと
か、政治行動につながるはずだったと。 「1940年以降、サラリーマンにとって
政治的な争点は無かったのではな いか。終戦直後には、日本での政治的な争点
は、サラリーマンではなくて、事業所得に対する課税をどうするかということ
だった。1948年ごろは共産主義革命が起こる可能性があったが、青色申告制度を
導入するこ とで事業所得者を懐柔した。それ以降、政治は、保守化した事業所
得者 と農村にいかに便益を与えるかということばかりを考えてきた。サラリー
マンは本来、それに対して何か言うべきだったが、争点がなかった」
――小泉首相は就任当初、国民の圧倒的な支持を集めた。「小泉さんや国民の頭
にあった改革とは、田中角栄に象徴されるような利権政治の仕組みの破壊だっ
た。道路特定財源とか郵政事業とか、田中派の資金源を壊す。それで大きな支持
が集まったのではないか。しかし、それを超えて、大銀行や大企業の倒産が相次
ぐといったような改革は 望んでいなかった。望んでいたとしたら、金融緩和を
続けるとか、産業再生機構を作るなんてことは全く理解できない」
――間接金融偏重の日本の金融システムも1940年体制そのものというこ とか。
「今の政府がやろうとしているのは、いかに間接金融体制を生き延びさ せる
かと言うことだ。不可能にもかかわらず、逆に強化しようとしている。なぜなら
ば間接金融がつぶれても、それに代わる選手がいないからだ。今の日本の証券会
社に企業金融を担えるかと言ったら、担えない。戦後の長い間、直接金融という
のは投機をする場との認識しかなくて、企業への資金供給機能というのはほとん
ど絵空事だった。だから、銀行がつぶれてしまったら、金融全体がつぶれてしま
うことになる」「不良債権を抱えていると言うことは、銀行はもう企業金融を担
えないと言うことだから、銀行はもうつぶしてしまって、金融の仕組みを変えよ
うというのが本当の構造改革だ。しかし、残念な事にできない」――確かに、政
府系金融機関の役割が最近、目立ってきた。「例えば、産業再生機構と言うの
は、再生できない企業を救うための仕組みだ。再生できる企業に対しては、最近
日本でも、民間の再建ファンドが登場している。企業再建は本来は政府のやるべ
きことではない。ではなぜ、産業再生機構が必要かというと、民間の原理ではと
ても救うことができない企業ばかりだからではないか。どうにもならない企業を
高値で買う。そして、5年間塩漬けにして、5年後に駄目でしたとして、損失を
国民負担にしようと言うことだ。これは日本を社会主義化する決定的な事だと思

――デフレが、企業再建を困難にしている面もあるのではないか。「デフレとは
一般物価水準が下落することだ。経済活動は相対価格で決まる。デフレで相対価
格は変わらないため、今、問題なのはデフレでは無い。不良債権が増え続けてい
るのは、お金を借りた企業がお金を返せなくなったためだ。それは企業に収益性
が無いからだ。これが問題。企業の収益性が低下しているから地価が下がり、株
価も下がる」
――企業が競争力を回復しないとデフレは解決しない。「そうだ。それが日本経
済のほぼ唯一の問題と言って良い。日本企業の収益性が低下した。そこを解決で
きないと、何をやっても無意味だ。日本企業のビジネスモデルが問題だ。例えば
総合電機は原発から扇風機まで作っている。世界の潮流と比べると異常に近い」
「1940年体制では、株式会社は従業員の雇用を確保することに重点を置いた。そ
のため収益性よりも安定性、保険をかけることが大事だった。それにはいろんな
事を手広くやるのがリスクを低める基本的な方法だ。株式会社は、歴史的な趣旨
から見れば、本来はリスクに臨むための仕組みだ。失敗した時に責任が有限だか
らだ。しかし日本はリスクに挑戦しない仕組みしてしまった」
――間接金融偏重の日本型経済システムが変わらなければ、株式市場の存在意義が問われてしまう。
「直接金融時代が到来する根拠が見いだせない。確かに、企業が上場する意義は
薄い。東証で取引できるのは10社もあれば良いという感じだ。株価は企業収益を
反映しており、収益回復なしで、株価の反転はあり得ない。企業収益がさらに落
ち、株価もどんどん下がってゆくと考えざる を得ない」
――日本経済の先行きについてどう見る。「1940年体制から脱却できそうな局面
は、高度成長が終わった1970年代 初頭にあった。しかし、石油ショックの時に
1940年体制が非常にうまく 機能したことで、そのチャンスを逃してしまった。
今となっては手遅れかもしれない。国民1人ひとりの危機意識がもっと高まらな
ければ、変わらないのではないか」=おわり


首相:いかにデフレを退治するかが小泉内閣の大きな課題

小泉純一郎首相(自民党総裁)は15日、自民党本部で開かれた全国幹 事長会議のあいさつで「いかにデフレを退治するかが小泉内閣の大きな課題になっている」と述べ、物価下落に歯止めがかからないデフレの克服に向けた決意を改めて強調した。

以上クイック

野口さん、円の支配者に触発されて1940年体制を執筆したと思うのだけど、デフレの本質は作られた円高が問題であることを理解しているのだろうか?Ddog

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