現在地 HOME > 掲示板
> 国家破産１９ > 321.html
★阿修羅♪
|
現在地 HOME > 掲示板
> 国家破産１９ > 321.html
★阿修羅♪
|
|
(回答先: 米株高にもつれ高できず――日経金融新聞スクランブル 投稿者 Ddog 日時 2003 年 1 月 15 日 23:39:36)
消費税論議、波乱の芽に――日経金融スクランブル
14日の東京株式市場では日経平均株価が五営業日ぶりに反発した。とはいえ公的年金資金の思惑や自律反発狙いの買いが中心で力強さに欠ける。持ち合い解消売りや景気の鈍化、国際情勢の緊迫など買いを見送る材料には事欠かないが、ここにきて新たな懸念材料が持ち上がってきた。
消費税の引き上げ論議だ。日本経団連の奥田碩会長は元旦の「奥田ビジョン」で、増え続ける年金などの社会保障費を賄うため現在5％の消費税率を「2004年度から毎年1％ずつ上げ2014年度以降は16％で据え置く」と提案、その税率の高さと時期の近さから注目を集めた。
その後も塩川財務相ら政官財から引き上げに言及する発言が続き、株式市場では「根回しが進んだ上での動き」との見方が強まっている。政府の2002年度予算で消費税は9兆8250億円にのぼる。所得税（15兆円強）、法人税（11兆円強）に次ぐ規模で、一般会計全体の12％を占める大きな収入源だ。1％の税率引き上げは約2兆円の歳入増になる。
市場では税率引き上げに一定の理解を示す向きもある。政府は年金財源として2004年の年金制度改革で国庫負担割合を3分の一から2分の一に引き上げる予定。個人や企業の負担拡大を抑えるためで、必要な約2兆7000億円の財源に消費税率の引き上げ分を充てたいとみられる。「年金財政に限れば消費税増税は正しい」（三菱証券の藤戸則弘シニア投資ストラテジスト）というわけだ。
メリルリンチ日本証券の菊地正俊シニアストラテジストは「外国人投資家が歓迎する可能性がある」と指摘する。税制改革がいずれ避けられないものであるならば、前倒しで取り組む姿勢を評価することがあり得るという。毎年税率が上がるなら「インフレ目標策と似た物価上昇効果を期待できる」（準大手証券）との声もある。
もっとも、増税が相場に与える影響に対する懸念は強い。橋本内閣が1997年4月に3％から5％へ引き上げた際には、駆け込み需要の反動などで消費が大きく落ち込み、立ち直りかけた景気を一段と悪化させた。
日経平均も閣議で税率5％を最終確認した96年6月の2万2530円（月末値）から97年12月末には1万5258円と32％も値下がりした。鉄鋼や小売りなど内需関連銘柄が特に下落した。税率引き上げ直後の97年4―6月には「生産調整は軽微」との楽観論で株価が堅調になる局面もあったが、長続きしなかった。
こうした経験から市場では今後、税率引き上げ論が具体性を帯びると、「株式相場は短期的な駆け込み需要増を評価せず、その後の消費減退を見越して下落する」（国内機関投資家）との見方が支配的だ。
それでは消費税率の引き上げが本当に実現するのか。現在は株価が歴史的な安値水準のうえ景気が鈍化傾向を強めている。4月の統一地方選も控えて、政府は国民に不人気な増税策を簡単には打ち出せそうにない。9月の自民党総裁選に絡んで解散・総選挙になる可能性もあるだけになおさらだ。小泉首相は7日に「消費税議論、大いに結構。しかし私は消費税引き上げはしません」と言明し、奥田会長も14日に「2004年からやれる状況ではない」とトーンダウンさせている。
もっとも総裁選終了後に風向きが変わる可能性は少なくない。選挙のくびきがとれ、大統領選を翌年に控えた米国経済の回復や景気循環で日本の景気も持ち直す公算が大きく、増税への環境も整ってくるからだ。97年の引き上げを94年の税制改正で決めたように、数年先の変更を決める公算もある。株式市場では年末にかけて景気回復期待から株価が上昇するとの見方が多いが、消費税論議が市場のシナリオを狂わすリスクがあるとみておきたい。（小野利也）
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。