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(回答先: 森田実氏:2003.1.9ニッポン亡徴の研究[39]―2003年を政局転換の年にしなければならない 投稿者 あっしら 日時 2003 年 1 月 11 日 16:33:24)
「政の興る所は民の心に順うに在り。政の廃する所は民の心に逆らうに在り」(『管子』)[政治の興隆は為政者が民心に従うところから起こる。反対に政治の荒廃は為政者が民心に逆らうことから起こる、との意]
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2003年の政局はどう動くか。まず決まっているスケジュールを整理しておきたい。
(1)2003年1月通常国会開会。前半は2002年度補正予算と2003年度本予算の審議と決定。本予算審議は波乱含みだ。
(2)2003年4月、統一地方選挙。無党派化現象がどこまで拡大するかが注目されている。もうひとつの焦点は地方経済情勢。地方の不満が選挙にあらわれるか否か。
(3)通常国会後半期における衆院解散総選挙が行われる可能性が高まっている。この選挙に日本の将来がかかっている。
(4)9月、自民党総裁選。小泉首相の再選は困難な状況。(このため、小泉首相は自民党総裁選前に衆院を解散し政権の延命に打って出るとの見方が政界内部に広がっている)
政局変動の要因の第一は経済情勢である。2月〜3月頃銀行の貸しはがしのため中小零細企業の倒産は急増するおそれ大。上場企業の倒産も起こりうる。自民党支持基盤は動揺し、自民党内の小泉離れが加速する可能性大。
第二は世論。2003年4月以後、国民の負担が増える。増税により家計が圧迫される。財政再建だけを優先させる小泉内閣に対する国民の不満は高まる。4月下旬の給与支給日以後国民世論に大きな変化が起こる可能性がある。内閣支持率が不支持率を下回るという状況になれば、自民党内から公然たる倒閣運動が起こるだろう。小泉内閣は窮地に立たされ総辞職か解散の選択を迫られることになるだろうと思う。
第三は、アメリカ政府の対日政策。ブッシュ政権は、今までは、小泉構造改革を支持しバックアップしてきた。ブッシュ政権は、同政権を政治献金面で支える米巨大金融資本が日本の不良債権ビジネスで大もうけできるようにするため、小泉政権に対して不良債権処理加速化の圧力をかけつづけてきた。ブッシュ政権の対日政策は、不良債権処理にのみ集中している。日本経済全体の状況に対しては無頓着だった。
ところが最近、政権内部に、小泉政権が日本経済の不況をほとんど心配していないことを危惧する声が上がり始めた。政権の一部には、日本経済が混乱すれば米国経済に悪影響を及ぼすとの不安が出はじめている。もしも米政権内部から小泉内閣に対して政策転換要求が出てくれば、小泉政権は窮地に立たされ、政策大転換に踏み切らざるを得なくなるだろう。
第四は自民党など与党の動きである。2、3月に経済の大破綻が起これば、党内情勢は急変する。さらに4月〜5月に世論が「反小泉」の方向へ変化すれば、党内から小泉降ろし運動が起こる。小泉首相の地位はあやうくなる。
第五は経済界の動き。経済界、労働界の主流は小泉構造改革を支持してきたが、竹中ショック以後、経済界、労働界は「反小泉」の流れが強まりつつある。
このような状況から、2003年夏の総選挙の可能性はかなり高いと見るのが常識的である。この見方が広がれば、衆議院議員と候補者は、早期解散の判断にもとづいて動き出す。この動きが、解散の可能性をさらに高める。選挙準備に走りはじめた政治家が小泉首相に解散の決断を催促することになる。
2003年の夏が大変動が起こる可能性が高い。三つの形がある。
第一は、小泉内閣総辞職。選挙管理内閣的な内閣をつくり、衆院を解散する。
第二は、小泉首相が小泉内閣不信任案可決を受けて衆院を解散する。
第三は、不信任案が採決される前に解散する。
今のところ第三の確率が高い。次の政局は、総選挙の結果が出るとともに動き出す。政界大編成が起こる可能性もある。