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News ID : NAA2663 12/26 12:17
2003年注目業種を占う(3)自動車、優勝劣敗で「２弱」は正念場

【ＮＱＮ】自動車５社(トヨタ、ホンダ、日産自、三菱自、マツダ)にとって2003年は優勝劣敗が鮮明になりそうだ。主戦場である北米自動車販売に米景気減速の影響が懸念され、体力格差が一段と開く状況が予想される。復活を果たした日産自に続く企業を探る動きはあるが、株価は「３強（トヨタ、ホンダ、日産自）２弱（三菱自、マツダ）」の色彩が一段と濃くなる公算が大きい。北米市場は販売地域別で見て、大手５社の利益の８割を稼ぎ出していたが、
2003年は減速が避けられそうにない。市場参加者が予想する2003年の季節調整済み年率換算台数（ＳＡＡＲ）は、1550万台から1660万台程度までと幅があるものの、2002年の見込み(1670万台程度)を下回るとの見方が大勢。米国によるイラク攻撃が長引けばさらに下振れる懸念が残る。
稼ぎ頭である北米市場の減速は各社の収益力格差を浮き彫りにするが、トヨタ、ホンダに日産自を加えた「３強」の先行きを懸念する声は少ない。「３強」の販売奨励金は米ビッグ３の３―５割程度にとどまり、「商品力が強く、景気減速の影響は相対的に小さい」(みずほインベスターズ証券アナリストの河合敦氏)ためだ。ＵＢＳウォーバーグ証券の中西孝樹シニアアナリストは「1500万から1550万台を維持できれば、収益は高水準が保てる」とみる。
リストラ途上にある三菱自、マツダは、レンタカー向け販売や販売金融に助けられている構図は否めず、苦戦を強いられそう。為替感応度の高さも気掛かりだ。

ＵＢＳの試算によると、１円の円高がトヨタの営業利益に与える影響は3.2％にとどまるのに対し、三菱自、マツダはそれぞれ10.9％、15.7％に達する。円相場の動向次第では、利益を国内事業の再編に回す目算が狂いかねない。市場ではここ数年、春先になると日産自のような復活企業の登場を期待する動きが見られる。来年も繰り返される可能性はある。ただ、両社の時価総額はトヨタの２―３％程度と、流動性の面から機関投資家の購入対象にはなりにくい。「短期であれば値幅がとれる」(準大手証券の個人向け営業担当者)との声はあるが、北米市場が好調なうちにリストラを終え、一時期相場をけん引した日産自と比較するのは難しい。(増永裕樹)

クイックより

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