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(回答先: 「最後の買い手」に変調?――日経金融新聞スクランブル 投稿者 Ddog 日時 2002 年 12 月 25 日 23:35:09)
l 新興市場に重い影響、主役マクドナルドの転落――日経金融スクランブル
20日の株式市場では日経平均株価こそ続伸したものの、新興株相場はさえない。日経ジャスダック平均株価はとうとう13日連続安となり、今年の続落最長記録だった6月24日までの13日間に並んだ。「税制改正を受けて、個人投資家が保有株を売却する動きが続いている」(UFJつばさ証券エクイティ部)。業績や景気の先行き不透明感が強く買いが入りにくいなか、小口売りで値を下げる銘柄が多いという。
こうした動きを象徴するのが新規上場株の公募・売り出し価格と比べた初値上昇率。低下傾向が鮮明になっている。新興3市場の今年1―3月の上昇率は平均63%。それが4―6月は62%、7―9月は20%と下がり、10―12月(19日現在)は7%にとどまった。「新規公開株はもうかるという神話が崩れた」(大手証券)格好だ。
投資家が新規公開株で得た利益をもとに別の銘柄にも投資するという新興企業特有の循環が崩れていることが、記録的な連続安の一つの背景だ。さらに悩ましいのが、新興株市場の代表銘柄の低迷。代表格はジャスダックでヤフーに次ぐ時価総額2位の日本マクドナルドホールディングスだ。販売不振を嫌気し、11月15日に1660円まで下げ、上場来安値を更新。その後も低迷が続いていたが、20日には2002年12月期の連結最終損益が直近予想の5億円の黒字から23億円の赤字(前期は102億円の黒字)に転落すると発表した。
マクドナルド・ショック」はただでさえ委縮していた新興市場全体の投資マインドを一段と冷やす可能性がある。同社の業績下方修正は今期3回目。最近は今期の連結純利益見通しを中間決算発表時点の61億円から、6日に5億円に修正したばかりで、「再修正」が市場に与えたショックは小さくないからだ。
「6日時点では来期の店舗閉鎖数が明確でなかったが、それが決まったため今期の特別損失として計上することを決定。再度業績修正した」(八木康行社長)というのが同社の説明。しかし、「わずか2週間での再下方修正という事態に、新興市場のリスクを改めて認識した」(銀行系証券)との声が出ている。
影響は別の面でも出てくる可能性がある。新興市場に上場する外食企業の数は多い。比較的好調と見られていた業績が一転、悪化するケースが出始めており、マクドナルドがだめ押しになったというムードがあるからだ。
低価格の天丼チェーンとして店舗網を増やしてきたテンコーポレーションは2002年9月中間期に経常赤字に陥った。定食ブームの火付け役となった大戸屋の2003年3月期の経常利益は7年ぶりに減少する見通し。
野村証券の集計では、国内全市場の今年の外食株の新規上場は4社と、過去最高だった昨年の9社から急減した。蟹江康夫・野村証券公開引受部課長は「デフレを逆手にとって収益を伸ばす事業モデルを狙った外食各社が、想定以上のデフレに飲み込まれた」と分析する。
ジャスダック(店頭)市場の時価総額(管理銘柄除く)は20日、6兆7373億円まで減少し、今年最低を更新した。同日現在のジャスダック市場の平均株価純資産倍率(PBR)は0.98倍と解散価値をも下回る。
「未公開企業の上場意欲はなお強い」(倉員伸夫・ジャスダック社長)、「来年は20社以上のマザーズ上場を期待している」(東証幹部)などの声も聞かれ、新興市場関係者の来年に向けた期待は強い。しかし、マクドナルド赤字転落についての市場参加者の受け止め方を聞く限り、年末の市場は「陰の極」というより「出口の見えない状況」とみた方が良いのではないか。(村山浩一)