現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
政府の産業再生・雇用対策戦略本部(本部長・小泉首相)は19日、金融機関から不良債権を買い取り、企業の再生を図る「産業再生機構」の骨格を盛り込んだ「企業・産業再生に関する基本指針」を正式決定した。政府は来年の通常国会に産業再生機構設置法案(仮称)を提出、来春にも同機構を設置する。
指針によると、産業再生機構の組織形態は、預金保険機構などが出資する株式会社とし、業務運営などに政府が一定の関与を行う。存続期間は原則5年で、最初の2年間で集中的に債権を買い取る。主な買い取り対象とするのは、債務返済に遅れが出ているなどの「要管理先」の企業のうち、再生可能と判断された企業の債権だ。
買い取り価格は「企業の再生を念頭に置いた適正な時価」で、算定には、企業の将来の収益を予測して債権価格をはじき出す米国流の「割引現在価値」(ディスカウント・キャッシュ・フロー=DCF)方式を採用する。また、債務者企業の再生を支援するため、再生機構は追加融資や出資もできるとした。
債権買い取りの可否を判断する基準としては、企業が提出する3か年の再建計画終了時点で、「経常利益ベースで黒字化」「有利子負債の残高を現金の出入りを示すキャッシュフロー(現金収支)の10倍以内に収める」などが見込めることを掲げた。ただ、構造的な過剰供給状態にあるゼネコンに関しては、国土交通省が独自の指針を策定、「事業規模の縮小、または2社以上の企業の経営統合・事業再編」を条件とするなど、より厳しい基準を設けた。
(12月19日20:34)