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(回答先: 賃下げの必要性初めて言及、経団連が春闘方針了承(日経新聞) 投稿者 NihonKitsune 日時 2002 年 12 月 17 日 16:19:59)
日本経団連(奥田碩会長)は17日、03年春闘での経営側方針を示す「経営労働政策委員会報告」(経労委報告)をまとめた。賃金については「企業の支払い能力は深刻な状況にあり、賃金の引き下げに迫られる企業も数多い」との表現で、初めて「賃下げ」の可能性に言及。さらに、デフレの深刻化で「人件費はもとより、雇用すら危うくなる」と危機感を表明、雇用維持のためにも賃下げは避けられないとの現実的な見解を示した。
同委員会は、旧日経連で経営側の春闘の指針づくりをした労働問題研究委員会を引き継いだ組織で、今年5月に経団連と統合して発足した日本経団連としては初めての指針になる。
03年春闘では、労働側の連合が、今春に続いてベースアップの統一要求を断念し、賃上げ中心だった従来の春闘から脱却する姿勢を明確にしているが、経労委報告は「労組が賃上げ要求を掲げ、実力行使を背景に闘う『春闘』は終焉(しゅうえん)した」と宣言、春闘が歴史的転換期にあることを指摘した。
一方、デフレスパイラル(物価下落と景気悪化の悪循環)が危惧(きぐ)される現状では、「企業の競争力の維持・強化のためには、名目賃金水準の引き上げは困難」と指摘。「ベースアップは論外で、定期昇給の凍結・見直しも労使交渉の対象になりうる」と、前年に引き続き厳しい判断を示した。
雇用については、「経営側は雇用の維持・確保に最大限努力し、労働側は雇用維持のために労働条件の弾力化などに協力、政府は支援を行うべきだ」と指摘。「企業は安易な解雇に走らず、労働時間を短縮し、賃金・賞与など人件費を縮減することで、雇用を維持すべきだ」と強調した。
今後の労使交渉については、経営環境の変化を踏まえ「いかなる賃金水準が自社に適切か、社会保障制度のあり方などを含めて話し合う『春討』の色彩が強まるだろう」と主張している。 【川口雅浩】
[毎日新聞12月17日] ( 2002-12-17-19:06 )