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(回答先: ヘッジファンドとの関連において 投稿者 楽観派 日時 2002 年 12 月 16 日 21:13:12)
ご指摘のように、不確定要素だらけの世界です。不確定要素というより、“買い”に関してはあてになるものがほとんどないと言ったほうがふさわしい金融状況です。
(先進国の国債も含めてです)
>今、ヘッジファンドが日本株、特に銀行株を売り、同時に円高を”演出”していると
>考えていますが、しかし今の情勢で彼らはそこまでリスクをとれるんですか?
>これだけ不確実要素が多い中でヘッジファンドが日本のメガバンクを売る/円高を演
>出するのは非常に危険な行為、一歩間違えば自滅する行為だと思います。むしろアメ
>リカ自身を売った方が確実に利益が上がるのでは?少なくとも為替リスクは無い
>(ヘッジファンドの資金はほとんどヨーロッパから来ていると聞いています)。
世界的に株式市場で運用するのなら、基調としては“売り”になるはずです。
米国株式市場はここ1ヶ月以上“買い”がたまっていますから、その反動の売りが襲うことになると推測しています。(この意味では、アメリカも売りの対象です)
不確定要素のなかで確定的要素を見つけるのがファンドマネージャーの腕の見せ所で、デフレ圧力と銀行国有化を政策的に明示している日本は、“売り”が確定的な市場だと言えるでしょう。
110円くらいまでの円高であれば米国政権の想定範囲内と思われるので、リスクを負わずに済むでしょう。(デフレが相対的に高率で進めば、その通貨は実質価値が上昇するので、為替レートも高い方向に動きます。ドル安もアメリカ売りの現れです)
ヘッジファンドは、LTCMの例もあるように、預かった資金の運用を行っているのですから潰れてもかまわないとは思っているでしょう。
運用能力が自他共に認められていれば、1回や2回しくじっても、LTCMのように甦ることができます。(この分野も人材不足です)
>人民元とのかねあいが触れられていないのが残念ですが。
人民元レートの安さにカリカリしているのは、日本の政策当局及びアジア諸国くらいではないかと思っています。
中国にも製造拠点を築いている日本の優良輸出企業も、人民元レートに不満がないはずです。
(人民元安であれば、対中投資が有利に行え、部品や生産設備の対中輸出で稼ぐことができ、完成品を日本に安く輸入したり、対米輸出を拡大することができます)
厖大な経常収支赤字を計上している米国も、安く財が輸入できるので、人民元安ウエルカムです。
中国政府がお利口ならば、人民元安を修正するはずです。(それほどお利口ではないので、人民元安に執着すると見ていますが...)
中長期的に見れば、人民元安は中国経済を危うくするものです。