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生保の予定利率下げへ法改正・金融庁方針
金融庁は生命保険会社が契約者に約束した運用利回り(予定利率)の引き下げを認める方針を決めた。高水準の予定利率に実際の運用成績が達しない「逆ざや」で生保は毎年多額の穴埋め損失を計上しており、これを解消して経営危機を未然に防ぐ。契約者が動揺し急激な資金流出が起きるのを防ぐため解約を一定期間制限する。次期通常国会に保険業法の改正案を出し、2003年度の新制度導入を目指す。
金融庁は週初にもこの方針を小泉純一郎首相に説明し、政府・与党内で本格調整に入る。予定利率を下げると契約者が受け取る保険金が減るので、現在は生保が更生特例法の適用を申請するなど破たんした時にしか認められない。新制度は破たんしていなくても認める。破たん前に利率を下げると生保の損失がそれ以上膨らまないため、破たんしたケースより保険金削減などで契約者が被る損失を小さくすることも期待できる。