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Re: デフレ状態での経済成長はありえるか←それを実現できたらノーベル経済学賞を取れるのではなかろうか。
投稿者 jir です、いつもお世話になっております 日時 2002 年 11 月 21 日 23:38:54:

(回答先: Re: デフレ状態での経済成長はありえるか←それを実現できたらノーベル経済学賞を取れるのではなかろうか。 投稿者 サイボーグ004 日時 2002 年 11 月 21 日 21:00:24)

日韓トンネルにおける走行方式
(道路・軌道システム)
    国際ハイウェイプロジェクト推進委員会


 1. 自動車自走方式

 本トンネルは、国際ハイウェイプロジェクトの一部として位置付けられているものであるから、最も望ましい走行方式は自動車が自走できることである。よって第一にこれについて検討する必要がある。自動車用トンネルは、現在まで数多くわが国ではくつくられてきたが、その大きさは現在ほぼ基準が固まっており、図−1のようなものである。輸送需要が10,00O台/日以下の場合は片道一車線とし、このトンネル1本で上下線用に使用する。輸送需要が増えた段階でもう1本これと同じトンネルを追加し、片側二車線として使用する。

 また海底トンネルであるため、先進導坑と作業坑を設ける必要がある。青函トンネルの例から見ても、図−2のような配置にそれぞれがつくられることになると思われる。先進導坑、作業坑はトンネル開通後も換気あるいはパイプライン用に使われ、また、保守作業用にも用いられる。日韓トンネルについても、将来の通信・エネルギー問題に対応して、光通信ケーブル、超電導電力輸送施設、天然ガス供給施設、今後の地球温暖化による飲料水の輸送などの諸施設の共同管理が考えられる。

 しかし、この場合の最大の問題は換気である。自動車は排気ガスを出すため、長大トンネルの場合は大きな換気設備が必要となる。図−3は日本道路公団が建設した関越トンネルにおける換気設備であるが、かなり膨大な設備である(参考に、ユーロトンネルと東京湾横断道路の換気設備を掲載)。この換気方式は立坑送排気式をとっており、横流式より建設費はやや少なくなっている。しかし、日韓トンネルの場合は、長さが上記のトンネルの数十倍にも及ぶので、換気設備費は極めて大きくなる。さらに決定的に不利な点は、海底トンネルのため、立坑、斜坑がつくられないことである。総換気量は交通量によっても違うが、1,000〜2,000m3/sが必要であり、陸上トンネルでは、1〜2kmごとに区切り、立坑を設けて地上から空気を送排している。総延長が関越トンネルの20倍、単位長当たりの送風機馬力を3倍として試算すれば、電力料だけで年間百億円以上にも達し、現実的でない案であることが分かる。


 2. トンネル内の運転方式

 トンネル内を自動車で自走する方式には、いずれの方式にも種々な困難がある。しかし本トンネルが開通するのはおそらく、20〜30年後になると思われるので、その間にトンネル内の自動走行を可能とした新しい高度道路交通システム(ITS)が開発されることと思われる。また、集電式電気自動車の実用化など、かなり現実的な使用が考えられる。ところで、トンネル内は閉ざされた空間であり、そこを長時間にわたって手動で運転することは心理的圧迫等のため困難である。

 よって、トンネル内の運転は、自動化することが必要であるが、完全な無人化運転の必要はなく、現に人は車に乗っているのであるから自動運転装置は、人の動作と協調のとれた、人の運転操作を補助するという性格のものであればよい。このため、トンネル内には走行支援道路システム(AHS)また照明や信号機の配列等、人間工学的な考慮を含めた設計が必要となろう。よって前に述べた集電式の自動車の簡易誘導式は、自動運転化のーつの補助となる。その他、前後方向の衝突防止のため、ガイドウェイの信号保安設備の導入も必要となる。

 今一つの問題点は、わが国では道路は左側通行であるが、韓国内は右側通行であることである。日韓トンネルに自動車を走行させるとき、対馬までは国内法規上、当然左側通行となる。よって、対馬と巨済島の間のどこかの区間で左右の転換をすることが必要となる。もし、どこかの地点で通関手続さが行なわれれば、その地点が転換地点となろう。この地点では全車輛が停止し、乗員は下車するから、左右転換は容易になる。しかし現在、ヨーロッパの国で行なわれているようなほぼフリーの国境通過が行なわれるようになれば、どこかで立体交差による左右転換地点をつくっておかねばならなくなる。その場合、左右が入れ換わったことを運転者に十分理解させ、事故防止に万全を期さなければならない。


 3.軌道(鉄道)方式

 長大トンネルの中に鉄道を通すことは、これまでにも多くの実績がある。現在、世界最長の青函トンネルは総延長53.85 kmである。日韓トンネルの総延長は250kmにもおよぶが、壱岐、対馬の島を中継する。この場合、壱岐・対馬は線型の関係から、地表へは出られず、地底のトンネルとなると思われる。しかし、ここは陸上の地下トンネルと同じものであって、したがって、水底部最長距離は対馬→巨済島の約70kmである。よって、青函トンネルの経験を外挿し、鉄道トンネルとするなら、技術的には問題は少ないものと考えられる。図−4は青函トンネルのトンネル断面であるが、青函トンネルは新幹線規格に基づいて建設されている。

 
 1)旅客輸送

 日韓トンネルもほぼこれと同じ基準で建設されることが好ましいと思われる。なお、ボーリング・マシーン(TBM)などの機械掘削した場合は、トンネル断面が円形となるため図−5のようになる。しかし後に述べるように(調査段階ではフランス製のTGV導入は意図されておらず、今後、このTGVとの調査比較となる)、韓国内への直通列車の車輛限界は日本の新幹線より少し小型になるので、トンネル断面もやや小型でよいことになる。釜山までは日本の新幹線を乗り入れる可能性もあるし、韓国国鉄の車輛限界はプラットフォーム部分より上方は、日本の新幹線とほぼ同じである。

 よって、トンネル断面には前記の断面が用いられることと思われる。トンネル区間は当然電気軌道となることから、この断面図にもあるように当然、架空電車線をひき、これに電力を供給する必要がある。走行する車輛は新幹線電車となるので、電気方式は25KVの交流である。よって、変電所として30,000KVA くらいの容量のものを、20〜30km ごとに設けなければならない。なお、今後、実験段階にある山梨リニア(Maglve)線の進展次第では、日韓間ひいては北東アジア全域の高度交通網体系に多大な影響を与えるものといえる。

 なお、リニア・モターカーについては、学識経験者を中心とした「超伝導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会」の第8回委員会(平成12年)において、「長期耐久性、経済性の一部に引き続き検討する課題はあるものの、超高速大量輸送システムとして実用化に向けた技術上のめどは立ったものと考えられる」との評価を受けている。長期耐久性、コスト低減、車輌の空力的特性の改善などの課題を解決するために、平成12年以降も概ね5年間、実用化を目指した走行試験を先行区間により継続して行うこととされている(参照サイト:国土交通省、「リニアモターカー」ホームページより)。

 青函トンネルについては、総延長が54kmであることから、トンネルの両側に変電所を設置し、そこから電力を供給している。日韓トンネルの場合は、九州一壱岐一対馬間についてはそれぞれの陸上に変電所を設けて、トンネル内に電力を供給できる。しかし、対馬一巨済島間についてはトンネルの水底部が70kmにも及ぶため、中間に1〜2カ所の変電所を設けなげればならない。そのため、約20m×15m×30m程度の空間を海底に確保し、またその地点まで高圧ケーブルを配線する必要がある。さらに鉄道をひく場合、旅客は直通運転となるので、ターミナルは設置する必要はない(しかしフランス製TGVの導入により、信号・制御系統に違いがあり相互乗り入れは、今後の検討課題となる)。


 2)貨物輸送

 貨物輸送については、日韓トンネルを通って、韓国内鉄道と新幹線を結んだ場合、新幹線軌道と韓国内の鉄道軌道(TGVを含む)はともに標準軌(1435mm)であるため、日韓トンネルを通る貨物列車は韓国内のどこへでも直通できる。しかし、日本の新幹線は旅客専用鉄道としてつくられているため、一般貨物の輸送用としては対応が難しいなどの問題点がある。また逆に、わが国の在来線への乗り入れは軌道規格が狭軌(1066mm)となっており直通運行は不可能である。したがって、コンテナ輸送が主力となることから、九州側にコンテナの積み替え基地を置くことになる。このためにはかなり大きな積み換え基地を必要とするが、筑豊炭田の余剰になった鉄道貨物の設備を使うことも一案である。

 ここで、日本側の貨車に積まれたコンテナを韓国側へ直通する貨車へ積み換えが行なわれる。鉄道貨車同志のコンテナの積み換えというのは世界的にも例が少ないが、スペイン−フランスの国境で、国際貨物について行なわれているのが参考となる。また、九州北部および中国地方西部からトラックで輸送された韓国向けコンテナのコンテナ貨車への積み換え、およびその反対の積み換えもこの基地で行なわれる。貨物輸送の点だけから見ると、貨物については韓国の鉄道が九州北部の基地まで延長されたといった状態になる。大型のバラ積貨物(石炭、セメント、鉱石、穀物等)を日韓トンネルを通って鉄道輸送することは適当ではない。大型貨物は国内輸送においても、内航海運に転換していることを考えれば、日韓間輸送も同様な考え方を適用することになる。


 3)カートレイン

 鉄道は一般には、自動車を貨車に積載して輸送することもできる。したがって、自動車をトンネル区間だけ鉄道に積載運搬し、トンネルを出れば自走して目的地へ到着する方法をとることができる。英仏海峡鉄道(ユーロ)トンネルで運行される列車(ル=シャトル)の場合、2段(場合によっては1段=大型車)の貨車に自動車を載せ、乗客は一般には客車のほうに乗車するカートレイン方式が採用されている。乗用車の貨車への積み降ろしは、係員の手によって自走により行なわれる。一般にヨーロッパではカースリーパーといわれるものが盛んに行なわれている。この場合、乗客は寝台車に乗って眠っていき、翌朝目的地の近くに到着し、そこから自走する。これと同じ方式をトンネル内通過について適用するものである。もちろん、鉄道は直通運転を行なっているから、トンネル内だけでなく寝台車を使うようなもっと遠距離区間に延長して利用してもよい。

 貨物自動車についても、同様な方法でトンネル内だけを鉄道によって輸送することができる。しかし、大型貨物自動車は通常の貨車に載せると、車輛限界からはみ出すことがあるので、貨車を底床にするとか、カンガルーといった車輪部分だけを床下に下げる方法などが用いられる。このように、自動車を貨車に積み込む場合、どうしても待ち合わせのため、自動車を駐車しておくスペースが必要となる。これは、フェリーターミナルともいうべきものである。そのためのスペースは輸送量によって違うが、乗用車にして200〜300 台分、面積は10,000〜15,000 m2が必要となる。また、乗客や貨物自動車乗務員の休息のための施設が必要となる。これは、高速道路のサービスエリヤと同様なものとなる。

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      Committee for Promotion of International Highway Project   Northeast Asian Development Forum


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