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(回答先: 【国際情勢を見る手掛かり】 世界の対立構図は今後どのように変容するのか 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 05 日 00:21:57)
あっしらさん。 こんばんわ。
興味深い論説なのに他にレスが入ってないみたいなので、ご迷惑かもしれませんが、レスすることにしました。
（「対イスラム戦争」のグランド・デザインを書いた人たちがお利口であれば、（近代産業主義＋イスラム近代派） Vs. （近代金融主義＋イスラム利権派）という対立構造が長期化することを避け、本来の {（近代産業主義 Vs. 近代金融主義） Vs. （イスラム近代派 Vs. イスラム利権派）}に戻そうとするはずだ。
戻すための方策は、イラク占領支配を安定的なものとし、フランス・ドイツ・ロシアなどにもイラクの権益（原油や輸出市場）を開放することである。）
これは以前の状況への復帰ですね。 しかし、立案者は、おそらく近代金融の破綻を目前としており、それに対して抜本的な対策を打つためにイスラム戦争を始めたんでしょう。 つまり、行き詰まったので放火して大混乱をもたらし、破壊の業火の中から新秩序を作り出そうという考え方をしていると思います。
別の言い方をすると、イラク占領支配を安定的なものとする条件は明らかですが、立案者はそれを守る意思はありませんね。
私は、真の「立案者」は、カルタゴ遺民＝フェニックスの民の名家だと思います。 彼らは、中東、パレスチナ、カルタゴを次々と破壊されて追われ、何度も亡国を迎えています。 亡国の業火の中からよみがえって来た者たちです。 「お利口」なんてとんでもない。
（サウジアラビアなどの利権派支配層が「近代化」を受け入れれば、その国が内戦状態に陥る可能性が高い。それなりの還元はしているから、経済利権を貪るだけであればまだ許容できても、イスラムを裏切る挙に出れば統治の正当を認められなくなる。）
利権派は石油収入を濫費しており、国民に憎まれる理由が十分にあります。 これをカバーするために国民に宗教を勧めている面があると理解しています。 従って、利権派が近代化を受け入れれば直ちに追放されますね。 すると復古主義政権が成立します。
利権派が近代化を受け入れない場合ですが、政権転覆工作、国民の煽動が成功したとして、その後には復古主義政権が成立するに違いありません。 目的の近代化には到達できないですね。
いずれにせよ、復古主義政権になってしまうような気がするんですが。
つまり、現状維持、復古主義者クーデター、利権派の復古主義への緩やかな回帰の３つの選択肢になるのでは。
（サウジアラビアがそのような（復古の）決断を示せば、（近代産業主義＋イスラム近代派＋イスラム復古派） Vs. （近代金融主義＋イスラム利権派）の対立構図になる。）
ここでいう「イスラム利権派」は、サウジアラビアを欠いているわけで、要するに「飼い犬集団」です。 「近代金融主義」勢力の「企業舎弟」に過ぎません。 すると、上の図式はもっと簡略化できると思います。
（近代産業主義＋イスラム近代派＋イスラム復古派） Vs.
（近代金融主義 ＋ 日本（？））
（日本が極めて政治的でかつ理念的な論議に加わることはできるかは予測不能である。）
「カルタゴの呪い」から脱出できない我が国民が、こうした理念的論議に加わるチャンスはありそうもないという感じがします。
しかし、もし論議するとすれば、どうなるか明らかではないですか。
「我々は君たちが石油を売ってくれればいいんです。 代金はちゃんと払います。 なあに、その代金は、君たちの支払った工業製品の代金の一部ですから、少々高くたってかまいません。 君たちの価値観に立ち入るつもりはないから、断食でもなんでも勝手にやってください。 その代わり僕たちは豚肉をおいしく頂きますよ。 交易契約はきちんと守って頂きますが、生き方を選ぶのは自由にいきましょう。
我々は、海水を淡水化し、安くて良質の水を大量生産する技術を開発しているところです。 沙漠を緑化できる耐高温乾燥植物も目処が付いてきました。 クソみたいな兵器を買うのは止めて、こっちにも金を回してくださいよ。 沙漠が緑になればわざわざ戦争しなくとも中東はあなたのものです。 人民は雪崩を打ってあなたの下にきますよ。」
現実的だと思うんですけどね。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。