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米英のイラク戦争の真意:あっしらさんのご説明、中近東に近代制度を持ち込むこと、という考えに矛盾と限界を感じています。
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/503.html
投稿者 花電車 日時 2003 年 2 月 28 日 01:23:23:

あっしらさんの広く高い見識にはいつも驚いています。

ただ、イラク戦争の真の目的が中近東を近代化すること、というお考えには賛成しかねるのです。

近代化というのは、市民的自由を基礎とした民主主義を基礎とした資本主義体制のことです。米英超権力が、米国民に対しやろうとしていることは、市民的自由を制約し、全体主義・警察国家を樹立すること、民主主義の完全な死なのです。このアメリカ国内への政策構想とアメリカ国外への政策構想が分裂していることは考えにくいのです.両者は一貫性のある統一的な構想でつながっていると思います.超権力が中近東でやろうとしていることは、米国内向けの政策を類推する必要、あるいは、それが反映されていると考える必要があると思います。

つまり、米英は、中近東に対しても、近代法の基礎となっている市民的自由,民主主義を入れることを、本質的には考えていません.せいぜいあくまで、偽装民主主義です。

最近驚くのですが、アフリカ諸国でも、バイオメトリクス(生体認証システム)を基礎としたチップ入りの国民IDの導入が急速にすすんでいます。米英が考えているのは、各国にチップ入りの国民IDカードを持たせること、そのあと、そのデータベースを各国横断的につなげること、つまり60億人全員に、固有のひとつの背番号を与えること。チップの中に個人情報をすべて盛り込み、コンピュータで統一管理すること。イギリスでは立法化がすすめられていますが、すべての自動車車両にGPSと個別番号を与えること.これを地球のすべての自動車にあたえること。また現金決済を廃止し、すべて電子マネーとし、国民IDカードでのみ決済させること。選挙システムはすべて電子投票とし、国民IDカードがないと投票できないこと(誰が誰に投票したか事実上すべて分かるし、選挙結果をコントロールできる)。監視カメラをありとあらゆるところに横溢させ、データベースを地球的に統一管理すること。最終的にはIDカードはマイクロチップとなり、生まれたばかりの赤ちゃんの体内に埋め込まれ、生涯、体から除去できないようにすること。この段階で、将来の進んだ技術で衛星軌道から体内のチップを読み取れるようにしてすべての人間の動向を一挙手一投足を把握し、管理できるようにすること。


こうしたながれを国連を乗っ取った上で(クリントンなどを事務総長にする)、世界的統合のもとに、順次断行していこうとしているのではないか、とみられます。反テロ法を各国内で推進し、それにより、市民的自由を順制約し、表現の自由を限り無く狭め(平和と民主主義を標榜する連中を潜在的テロと規定)、電子投票機を導入。これを地球的レベルでやろうとしているのではないか。

つまり、歴史的に、地球において近代主義を終焉させること、特殊権力による、地球的れべるでの全体主義、奴隷的管理体制の時代ヘ、移行させようとしているのではないか。人類の奴隷化が、英米超権力の真の意図とわたしはみています。

その意味で、イラク戦争の目的を、近代制度導入というのは、失礼ながら近視眼的ではないか、あるいは経済という側面(利子制度の導入)に限った狭い見方という印象をもっています。

ポイントは米英超政権が米英国内で自国民にやろうとしていること、と中近東でやろうとしていることを一貫したものの見方で理解する必要がある、ということなのです。


また、歴史的パースペクティブがどうしても必要であり、超権力側は近代というものをどう評価しているのか、近代制度を今後どう扱っていくつもりなのか、という観点からの分析が必要と思われます。

彼は彼らなりに近代の克服を考えているとおもいます。

今問題にすべきはかれらの克服方向とあっしらさんや、わたしなどの克服方向が180度ことなっている、真っ向から対立しているということだとおもいます。イラク戦争の目的が、中近東世界の「近代化」だ、としてしまうと、この論点が埋もれてしまう恐れをもっています。つまり、逆説的にですが、彼らの真意の隠蔽手続きに手を貸す結果となりかねないのではないでしょうか。

米英は近代化を推し進めた英雄であるという歴史的プロパガンダを徹底してすすめており、世界に恩をうっています(最近英国でまたその類いの本がでましたよね)。自己正当化の看板に「近代化」を持ってきています。これでは、中近東を近代化することは、正当なこと、という宣伝戦に巻き込まれ、その気にさせられる可能性があるのです。アメリカ国内のイラク人などに、テレビ報道などを通じて、しきりにフセインを倒し、自由と民主主義を樹立すべし、と語らせていますし、また、本人としてそう信じているひともすくなくないでしょう(米英の真の意図など知らず、表面的通俗的に米国民主主義を理解している人たち)。このように米英当局は、近代主義と民主主義を拡張する担い手という英雄的な自己説明をしていきます。

われらがあっしらさんの説明と米英の自己正当化のレトリックが、結果として一致してしまうという、不幸(笑)にわれわれは陥ってしまうのです。

どうか迷える子羊を助けて下さい(笑)。

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