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月刊リベラルタイム2003/3
http://www.l-time.com/
特集 今月の真実
「週刊金曜日の前社長・本多勝一ってどんな人?」
素顔を見せない元スター記者
サングラスにアデランスのカツラ。これが本多勝一(七十一歳)が人前に.出る
ときの姿である。もちろん写真を撮られる時も必ずこの姿だ。別に、変装・仮装
が趣味なわけではない。朝日新聞の記者時代、一九七一年から連載した『中国の
旅』で南京大虐殺を取り上げた後、右翼の脅迫が相次ぎ、家族にも脅しの被害が
及びそうになった。以来、「(記者は)名前は知られても仕方がないけれど、素
顔を知られてプラスになることなど全くない」と、本多は公の場ではカツラとサ
ングラスで変装し、「素顔」をさらさないようになったといわれる。町中ですれ
違っても「本多勝一」と気付く人はほとんどいないだろう。「変装姿」が「実
像」より知られている、日本では数少ない人物なのである。
若い世代はその名前すら知らないだろうが、朝日新聞のスター記者だった本多の
名と著作を知らないジャーナリストはいない。「本多さんに憧れてジャーナリス
トの道を選びました」と言い切る三十代後半から四十代の新聞記者・雑誌記者は
多い。彼らは本多を「日本一のジャーナリスト」として憧れ、尊敬し、同じ職業
を選んだのだ。
朝日新聞の編集委員としての新聞記者時代を含め、本多の著作量はすさまじい。
ざっと書名をあげてみても『カナダ=エスキモー』『ニューギニア高地人』『戦
場の村』『殺される側の論理』『日本語の作文技術』『事実とは何か』『検証・
カンボジア大虐殺』『職業としてのジャーナリスト』『南京への道」『NHK受
信料拒否の論理』,『天皇の軍隊』『日本環境報告』『滅びゆくジャーナリズ
ム』……
いずれも朝日新聞社の『朝日文庫』から『本多勝一シリーズ』として出版されて
いる。
これだけ書きまくった「企業内ジャーナリスト」は例を見ないだろう。それもど
れもがベストセラーになったのだから、フィクションの世界でいえば村上春樹
だ。
練れていない一流ジャーナリスト
ところが、「憧れの本多勝一」と一緒に仕事をすると、途端に評価が変わってし
まうという話を聞いた。
「自分勝手」「わがまま」「自己中心主義」「熱しやすく冷めやすい」「批判は
するが、批判されると根に持つ人」「執念深い」「ナルシスト」──様々な本多
評が聞こえてくる。
しかし「自分勝手」で「わがまま」で「執念深い」人間でなければ、とても「古
希を過ぎてなお書き続けていく」ことはできないに違いない。
しかも本多は、三月から『月刊あれこれ』編集長という新しい顔を持つ。
〈……このたび、若い世代を核とする有志らが、既成のマスコミでは扱われない
領域に切り込み、しかも柔軟な姿勢であれこれを扱う新月刊誌の、来年(二〇〇
三年=引用者注)三月創刊に向けて準備にかかりました。右の「反撃」も柱の一
つにするとのことなので、有志らの強い要請に応じて不遜ながら私がしばらく編
集長をつとめます。題して,「月刊あれこれ」、内容にふさわしい「無責任編
集」となりましょう……〉(同誌のホームページより)