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(回答先: 【政府の対応は最悪】 “国際社会”や“国際世論”を楯に米国のイラク攻撃を支持してきた日本政府の根拠は瓦解した!! 【“正義の盟主”となったフランスは後退しない】 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 15 日 21:33:29)
「平和にチャンス」(リベラシオン紙)、「ブリクス、平和に援軍」(フィガロ紙)――。フランスでは、国連安保理での14日の査察団報告が、仏政府の主張を支えるものとの見方が広がっている。テレビは、査察継続を求めるドビルパン仏外相の演説に拍手がわく様子を繰り返し流し「めったにない光景」とコメントした。フランスは、米国の強硬路線に同調しない姿勢をさらに一段と鮮明にした。
「フランスはいつ米国に同調するか、と問う必要はもうない」。仏国際関係研究所米国センター所長、ギヨーム・パルマンチエ氏はそう言う。この日の報告で、米国が安保理で多数派を確保するのが難しくなり、フランス孤立の恐れはなくなったと見る。
今月7日、パリの有力メディアの記者5人が仏大統領府に呼ばれた。シラク大統領自身によるオフレコブリーフィングだった。参加者によると、査察の強化と継続という主張を強く再確認する内容だったという。その2日前、ドビルパン外相の発言の中の「武力行使を排除しない」との部分が注目され、「フランスもついに転ぶのでは」との観測が内外メディアに目立ちだした。ブリーフィングは、それを「修正」するためだった。
対米関係の悪化や欧州内の意見の対立などを心配し、政府の「やりすぎ」をいさめる声は一部政治家や識者の間からも出ている。しかし、14日は、保守中道の与党のほか、野党の共産党も「報告を聞いても、対イラク戦を正当化するものは何もない」と実質的に政府に同調する声明を出した。
湾岸に兵力を集結した米国とは逆の方向で、フランスも「後戻りするための道」を断ちつつあるように見える。
しかし、パルマンチエ氏は、国連の支持のない戦争になれば、つき合わないフランスより米国の方が困難に直面すると見る。「安保理を弱め、盟友のブレア英首相の立場を苦しくし、北大西洋条約機構を分裂させる。結局、米国は査察に時間を与えることを余儀なくされるだろう」という。
同氏は、仏政府が平和的解決にこだわる第一の理由は、中東への懸念と指摘する。「アラブ・イスラム世界が西洋全体を攻撃者とみなせば、大変な混乱になる。大量破壊兵器ならイランにもパキスタンにもイスラエルにもある。パレスチナ問題などを放置したままでは、ビンラディンのような人物の登場をさらに促しかねない」。加えて米国の一国主義が強まることへの懸念も強い。
また、経済的利益はフランスの立場を十分に説明しないともいう。「イラクとの石油がらみの契約はもうほとんどない。それに湾岸戦争には、フランスも貢献したが、戦後の再建契約から排除された。米国に同調してもしなくても結果は同じだ」と指摘した。
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