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朝鮮中央通信詳報〈5〉―NPT脱退までの経緯  [朝鮮新報]
http://www.asyura.com/2003/dispute8/msg/235.html
投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 14 日 20:34:48:

(回答先: 朝鮮中央通信詳報〈4〉―NPT脱退までの経緯  [朝鮮新報] 投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 10 日 18:50:25)


 しかし、米国はわが国に対する旅行、通信、金融、領空通過など、ごく象徴的な一部の制裁措置を解除したに過ぎず、貿易と投資障壁緩和など実質的な制裁緩和措置を取らなかった。

 1999年9月17日になってようやく、クリントン政権は、ベルリン朝米会談結果に従って、米国がわが国を「敵国」と定めて数十年間、加えてきた敵性国貿易法と輸出行政管理法、国防生産法による一連の経済制裁を解除することを発表した。

 しかし、これは朝米基本合意文の第2条に従って米国が取ることになっている義務事項の初歩に過ぎず、米国の対朝鮮敵視政策と経済制裁は続いた。

 朝米基本合意文の第3条に従って米国は、核兵器を使用せず、核兵器による脅威も与えないという公式保証をわれわれに提供することになっている。

 しかし、米国はこの保証提供の代わり、南朝鮮で核攻撃武力を引き続き増強し、「チームスピリット」の名称だけ変えた北侵軍事演習騒動を毎年起こしてきた。

 われわれと米国間で、朝鮮半島における核問題を平和的に解決するための朝米会談が真っ最中であった1993年に米国は、表ではわれわれとひざをつき合わせて交渉をし、裏ではわれわれを核先制攻撃で圧殺するための「新作戦計画5027」まで立てて、その実行準備を系統的に推し進めてきた。

 米国は、南朝鮮に大量の核兵器と近代的な攻撃兵器を貯蓄し、わが共和国に対する核戦争演習を毎年増大させた。

 1995年初から南朝鮮の全地域では地上と海上、空中で「フォールイーグル95」「護国96」「リムパック98」「98花郎」「ウルチ・フォーカスレンズ」合同軍事演習をはじめ反共和国核戦争攻撃演習が毎年、連日大々的に行われた。

 1997年2月、世界的に非人間的な兵器として認められている劣化ウラン弾を日本の沖縄基地から南朝鮮へ移して実戦配備した米国は同年6月8日、米国のホノルルで「米日防衛協力指針」(ガイドライン)の見直しに関する「中間報告書」を発表した。

 これには、「日本周辺の有事の際」、米軍が日本の全領土を出撃基地、兵たん基地として利用する問題と機雷解除、船舶の臨検、軍事情報の提供など、日本「自衛隊」の海外戦闘任務分担が新しく具体化されている。

 この「中間報告書」が発表されるなり、世界はもとより、米国の報道界までも米日間の軍事的「協力指針」が朝鮮半島を狙ったものであると指摘した。

 米国が一方ではわれわれとの対話と交渉をうんぬんしながら、他方では攻撃的な戦闘行動分担案を法律的に確定したのは、彼らがわが共和国を最初の目標と定め、先制打撃を加えようとしていることを実証した。

 1999年1月、米国防長官と米統合参謀本部議長は、南朝鮮にのりこんで南朝鮮軍当局者らと第20回「軍事委員会」と第30回「定例安保協議会」を開き、われわれが自分らの「国家的利益に引き続き脅威となる」だの、「有事の際、核を含むすべての手段を動員して強力によう懲」するだのという「共同声明」なるものを発表した。

 米国の「核よう懲」暴言は、核兵器を使用せず、脅威も与えないということを中核条項とする朝米基本合意文に対する乱暴な違反である。

 ブッシュ政権の出現以降、対朝鮮圧殺策動は極限点に達し、朝米関係は最悪の状態に直面した。

 ブッシュ政権の当局者らは、権力の座につくなり、われわれを力で圧殺することを政策化し、すでに行われていた朝米対話まで完全に遮断した。

 彼らはわれわれと対話を交わす前から、「独裁国家」だの、「ならず者国家」だのと言って、われわれの制度を「崩壊」させると公言し、北南関係の進展にも水を差した。

 2001年2月、米国新政権の外交安保チームは、口をそろえてクリントン政権は北朝鮮に振り回され、供与ばかりしただの、新政権はクリントン政権とは異なり、「力の政策」を行うと言って、われわれに対する「強硬姿勢」を公言した。

 ブッシュは、われわれの最高指導部をひぼうし、2002年1月30日、議会で行った「一般教書演説」ではわれわれを「悪の枢軸」と決めつけるまでに至った。

 近来の朝米関係史上、米大統領が直接政策演説を通じて、自主的な主権国家であるわが国に、このように露骨な侵略威嚇をしたことはなく、これは事実上、われわれに対する宣戦布告同様であった。

 2002年8月、KEDOが原子炉の基礎コンクリート打ち込み工事を始めたことで、米政権は、今やわれわれが国際原子力機関(IAEA)の核査察を受け入れるべきであり、そうでなければ軽水炉支援ができないという主張を持ち出した。

 2002年8月、南朝鮮を訪問した米国務次官のボルトンは、われわれが「地球上でもっとも強力な攻撃用生物兵器計画」をもっているだの、「大量破壊兵器の開発で脅威を与え、ミサイルとその技術を輸出する密売国」だの、「核査察を受け入れるべき」だのと言いながら悪意にみちてわれわれを中傷した。

 特に、ブッシュ政権はわれわれを核先制攻撃対象にまで名指しし、基本合意文の礎を完全に破壊し、NPTの基本精神を乱暴に蹂躙した。2002年3月、米国の出版物は、ブッシュ政権がロシアと中国、そして、わが国とシリア、リビア、イラン、イラクなど7カ国を核攻撃対象に定め、「限定核攻撃」のための小型戦術核兵器を開発することにしたと公開した。

 ブッシュ一味の核攻撃計画は、米国がいかなる国際的合意にもとらわれることなく、もっぱら力による世界制覇を追求しており、その障害物と見なされる国に対しては双務的合意もすべて破棄し、核攻撃も辞さないでいることを示している。

[朝鮮新報 2003.2.14]

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