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近代とは
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投稿者 中央線 日時 2003 年 3 月 18 日 02:51:06:

(回答先: Re: 古式ゆかしき美しき学 投稿者 まさちゃん 日時 2003 年 3 月 18 日 00:32:54)

まさちゃん様、こんばんは。

>近代に依存しないがゆえに、近代を構築しえたのだと思います。

>レトリックとしては面白いのですが、意味がよくつかめません。敷衍していただけませんか?

古代の機械工学を支える程度の数理学は、近代に突入する前に確立されていたようです。
勿論、原始的なものではありますが。
それらを、もとに「近代」の「自然を制圧しろ」という概念を吹き込んだのが、アリストテレス&デカルト。


>バビロン、古代エジプトより、工学は、知者の証であったと思われます。
>建造物、ピラミッドなど、いずれも、(機械)工学に依存していると思われます。

>仰られている例は全て技(わざ)や術(じゅつ)に属すると思われます。

バビロン、古代エジプトにも、数学の存在は確認されています。


>技や術というのは、仰せのとおり(近代に限らず)時代に依らず人間社会とともに存在してきました。

実は、論理というものも普遍的に存在を持ってきたようです。

>たとえば、陶器の作成技術は古来から存在しますが、もちろん化学反応による物性の変化を利用しています。
が、これは工芸や巧みの技であって、化学という学問として“離陸”していません。

学問としては“離陸”していないでしょうが、論理体系ではあると思います。

刀剣についても同様です。刀鍛冶は技巧であって、冶金学ではありません。
刀を鍛えるのに焼入れ硬化という金属学体系から導き出される知識は必要ありません。
>経験によって成功と失敗をを繰り返し、そこから熟達があればよいのです。

いや、あれはあれで論理体系があったりしますよ。

>それら帰納的知識から演繹的体系を構築して初めて学問としての自立があります。
和算も、算術と呼ばれたとおり、数学とは似て非なるものです。

帰納的知識とともに、ひらめき、想像力、神からのご託宣?などというものが、演繹的展開の素材になった例は数多くありますね。

>関孝和は積分概念に近いところまで達していたといわれていますが、やはり、ライプニッツ、ニュートン流の微分積分学とは異なります。

近代の論理ではないでしょうが、それなりの論理体系に支えられていたのではないでしょうか?

医術しかり。医術と医学とは異なります。
医術は、それこそ漢方や民間療法など含めて古来からどの地域どの民族も文化として維持発展させてきました。
>しかし、学としての医学を確立したのは、西洋医学だけだと思います。

西洋&近代の論理に基づいたものだけが「学」ではないと思いますよ。

>東洋医学があるではないか!とおっしゃられそうですが、東洋医学が効くか効かないかは西洋医学の知識によって判定されている有様です。

昔は、東洋医学の論理体系を使いこなせる人々がいたのだが。

誤解無きよう申し上げると、私は西洋医学を全面的に支持しているわけではありません。
>西洋医学に限らず、西洋起源の学問に通低する要素還元論的思考は限界に来ていることは、さまざまな分野で指摘されていることです。

還元論が趨勢を誇った時代は終わり、今後「統合」というもうひとつの自然な思想形態が、また脚光を浴びていますね。

では。

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