現在地 HOME > 掲示板 > 議論・雑談7 > 105.html ★阿修羅♪ |
|
(回答先: フランス政府は 投稿者 hou 日時 2003 年 1 月 27 日 21:15:39)
houさん、こんばんわ。
フランス政府が米英のイラク攻撃に反旗を掲げているのは、利権の分配で調整ができなかったということでしょう。
フランスは、原油・兵器という主要な“実物”でイラクに大きな権益を保持しています。
米国に協力しても、原油利権は大きく削られ、兵器輸出も債権は回収できるとしても新規輸出はできないという判断をしたのではないでしょうか。
米国も、支持が欲しいからといって、大兵力を投じて得た成果を気前よく分け与えるわけにはいきません。
それなら、フランスは、低い確率だけれども、イラクの現状維持に賭けてみるということなのでしょう。
米国の政策により中東地域で利権の隙間になってきたイラクとイランの利権をめぐる先進諸国の確執はしばらく続くはずです。(ロシアもそれに加わっていますが...)
金融国家でもありながらフランスは、インドシナ独立やアルジェリア独立で見られたように、自国民が保有する実物の利権に執着する性格を持っています。
また、世論の流れが、利権絡みの反米を美辞麗句で主張でき政治的得点を稼ぐことができる条件も与えています。(利権がダメなら、政治的立場の強化に利用したいというつもりかもしれません)
米国(アングロサクソン)とフランスが仲が良いとは言えません。
抽象的なレトリックを振り回すフランスと実利的なプロパガンダで押しきる米国とは、思考的な肌合いも違います。
そうはいっても、抜け目のないフランスが土壇場でどういう態度に出るかは予断を許しません。