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(回答先: ユートピアコレクションさんへ 投稿者 如往 日時 2002 年 12 月 30 日 18:59:59)
「RE如往様”洗脳”について(1)」
主に”http://www.asyura.com/2003/dispute6/msg/249.html ”に対するレスです。
問題提起有難う御座いました。仕事も始まってしまいましたので分割でRESさせてください。
ハイデガー、サルトルとくれば実存主義なんでしょうか。実はあんまり読んでいない『第二の性』
は読みましたけど。解説書などによれば、実存主義はマルクス主義に対するアンチテーゼで人間
の自由意思の存在を証明したもの。マルクス主義は経済的決定論でしょうから、人間の自由意思
(つまり不確実性)を認めてしまえば、科学的(因果律的)じゃなくなっちゃうもんね。ところ
がアンチテーゼであるがゆえにテーゼの方のマルクス主義が下火になると実存主義の方も存在理
由が無くなってしまった、でよろしいでしょうか?(よくないか(汗)
次に”洗脳””マインドコントロール”についてですが、これは衆を惑わす迷論。つくづく困っ
たもんだと思っています。これは、ちょっと考えればわかることですが、まず”マインドコント
ロール”を定義してみる。
○”マインドコントロール”とは
”誰かが””誰かを””何らかの目的で””心理的な手段によって”制御(支配)すること。
○続いてこの検証には
”誰かが””何らかの基準に基づいて””誰かの””マインドコンロールされた状態とそうでない
状態を””区別”しなければならない。
実際、マインドコントロールにまつわる言説で、この文章に主語が入った物を読んだためしが無
いもんね。大概の場合この言説が用いられるときには「論証もせずに自らの正しさを主張しよう
」といった場合か、でなければ「私は洗脳されていました」といった責任回避が目的か、なにか
良からぬ魂胆があるように思えて仕方が無い。勿論、裁判などでは全く認められていません。
これだったら最近は宮崎哲也などが引用する山本七平『空気の研究』の方がよっぽどマシ。「あ
のときはそんな”空気”だったんだよ(日本人は空気に支配される)」と、これなら主語はいら
ないもんね。ただ、これにもこっぴどい批判があって「”空気の支配”なんて世界中、どこの国
にもある。ただし”空気”のせいにしてすますのは日本人だけだ」つまり無責任だと。やっぱく
るのはココか。
マインドコントロール説の出所は、スティーブハッサン『マインドコントロールの恐怖』を翻訳
した朝見定雄元東北学院大学教授だと思いますが、これがですよ、民間の言論人ならいざ知らず
、大学というのは認可事業で補助金産業なんですからねぇ。「税金でこんなこと研究してたのか
」と、もうアホかと。
私はそれこそ責任を追求すべきだと思いますよ。