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日本を制するものは太平洋とインド洋を制す
投稿者 TORA 日時 2002 年 12 月 27 日 17:49:31:

(回答先: 投稿者 中国の軍隊情報 日時 2002 年 12 月 27 日 16:01:32)

最近は北朝鮮問題をきっかけとして、書かなければならない問題が山積みだ。いったい何を今日書いたら良いのか絞りきれない。9,11テロ事件以降、日本の文化人、評論家、学者、ジャーナリストなど自由に文章を書ける立場の人たちの意見が迷走し、膨大なニュースが飛び交っているのに、一般大衆はどのように受け止めるべきかわからないでいる。私なりに問題に切り込んでいるのですが、間口が広がってしまって収拾がつかない。

問題は日本の国家戦略に対して誰も真剣に考えていないと言うことだ。戦後においては一応「吉田ドクトリン」なる国家戦略が存在した。西ドイツも日本と同じような国家戦略を持っていたが、国防政策は適時に切り替えている。しかしながら日本はアメリカの要請にも関わらず、憲法9条を金科玉条として安住し、日本の政治家は外交防衛政策をアメリカに丸投げしてしまっている。

その為に日本の国家戦略というものが立てられないでいる。現代の日本の時代的な状況は明治初期によく似ている。その頃の国家戦略はロシア帝国の南下を如何に防ぐかという問題だった。もしロシア海軍が太平洋に自由に出入りできるようになった場合、太平洋およびインド洋はロシアの勢力圏に入る。同じように現代は中国海軍の拡大により、中国海軍の太平洋、インド洋への進出は防がねばならない。

中国海軍の外洋進出は、太平洋、インド洋に面する国家に影響をもたらす。ASEAN諸国はひとたまりもないだろう。日本が眠り続けていたならば。現在のところアメリカが日本に海軍基地をおいて、睨みを利かせているが、何時までも続けてはいられないだろう。アメリカ帝国の衰退ないしは崩壊は数年後に迫っている。それはアメリカ自身が一番よく知っている。(国家機密だが)

イギリスは最盛期の頃、中国の香港まで基地を作り、世界の海を制圧していた。しかしロシア海軍の太平洋進出阻止はイギリス海軍のみでは出来なかった。だから日英同盟を結びロシア海軍の太平洋進出阻止に成功した。朝鮮半島および台湾を日本の領土としたのも、大英帝国の戦略の一環である。朝鮮半島がロシアの勢力下に入れば太平洋進出を阻止できない。台湾が中国の勢力下に入れば、中国海軍の太平洋進出を阻止できなくなる。

もし日本がこのまま衰退して、ロシアや中国の勢力下に入ることがあれば、アメリカ帝国は世界の覇権を失うだろう。アメリカは現在においても石油を半分は海外に依存している。将来は多くを中東の石油に依存せざるを得なくなる。その場合インド洋をはじめとする制海権がロシアや中国の手にあった場合、アメリカの国力は不安定なものとなり世界の覇権を失うだろう。この事は以前の日記でも書いた。

クリントン大統領の親中国政策はいまだにその意味がわからない。冷戦中ならソ連に対する牽制としての意味があった。しかし今は中国がロシアを飲み込むような勢いだ。100年後にはシベリアの大地は漢民族のものとなっているだろう。近代化した中国海軍はアメリカの直接の脅威となって跳ね返ってきた。だからアメリカは日本海軍をインド洋まで進出させた。いやでも日本海軍に肩代わりさせるつもりだ。

http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu42.htm

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