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(回答先: あっしらさんの「個人住宅の買い換えで“損失”は発生するか」 投稿者 岩住達郎 日時 2002 年 11 月 18 日 02:17:16)
>住宅ローンの含み損を損失とみなすかどうかという問題ですが、これは経済学の問題でなくローンをしている市民の心理の問>題であると思います。
心理の問題だけでなく、もっとリアルな現実問題のように思います。
>例えば、バブル期に1億円で買った家が時価4500万円になっていて、所有者は今までに2000万円の元本を返済したとしますと現時点で8000万円の負債が残っています。この人が買い換えの為に現在の住居を処分するには先ず3500万円借りて現在の負債を精算し、その上次の住居を買うためのお金を借りなければならないのです。所が、国が「含み損」の5500万円を引き受けたとしますと、銀行には家の代金4500万円から2500万円を返し、残りの2000万円は次の家を買う為に使える>のです。
まず、この議論が「買い替え」が前提になっていること自体に疑問を感じると一言申し上げておきます。
バブル期まで日本は土地本位制度を採ってきました。
(最近は、少し認識が変わったようですが。しかし依然として金融機関の土地担保主義は変わっていないようにみえます。)
戦後日本では、土地所有者に有利な税制、貧弱で割高な借家などと合間って、住宅購入は個人資産形成の基本となってきました。
バブル期に住宅を購入した個人は、(ほんの1〜2年前の地価価格が記憶にあれば)あの狂乱地価高騰時期でも「今が買い!」「もっと上がる!」と思って買った人達だと思います。
別に誰に強制されたわけでもなく、個々人の判断で「有利」と考えたから購入に踏み切ったと考えます。
その一方、「高すぎる」と考え見送った人達も大勢いたでしょうし、「売りのチャンス」とばかり売り抜けた人達もいたことでしょう。
「買う」「買わない」「売る」「売らない」「購入する場合の場所.値段.ライフプランその他」の判断は、あくまで個々人が個々人のライフプランやライフスタイル、経済状況に照らして「有利」「不利」なども勘案して下したはずです。
その個人資産が含み損を抱えてしまったから、国に「含み損」を補填してくれでは、虫が良すぎませんか?バブル時期に高値掴みをした人達の「含み損」を国が補填して(補填する税金には、バブル期に買わなかった国民の血税も使われます。)その人達が家を買い換えたとなったら、「判断力が鈍い人」や「経済に疎い人達」ほど得をすることとなり、更なるモラルハザードを招きかねないと危惧します。
>特に日本の様に超長期のローンが多い国では一代でローン完済>は難しい筈です。
普通、一代で完済出来る金額のローンを組みませんか?(当初、超長期ローンを組んでも、繰り上げ返済してある程度短期で返せる金額の物件を買いませんか?)
>最も働き盛りで消費志向の高い所帯がこういった心理状態にあ>るのでは国の経済に非常に悪い影響を与えると私は思うのです。
日本で消費志向が最も高いのは、独身貴族達です。また、消費する余力を最も持っているのは高齢者達です。
働き盛りの世代は、過去も現在も、子供の教育費.住宅ローンを抱え消費志向は決して高くありません。
>私の予想では、この含み損免除の発表があれば、いままで家を買い替える気の無かった人達も一斉に応募する事は間違いないと思います。試算では私は200万所帯が応募すると仮定しました>が、恐らくもっと沢山の応募があるでしょう。
バブル期をどこまで設定するかにもよりますが、日本の全世帯の内の200万世帯だけに徳政令を施行するのは、ちょっとどうかと思います。明かな不公平さに不満続出となるでしょう。
この徳政令の恩恵を受けない世帯の方が多数なのですよ。
政府が出来るとしたら「ローン利息補給」と個人住宅向けの「ノンリコースローン」の推進くらいだと考えます。
きつい言いまわしについては御容赦を