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(回答先: 米外交問題評議会:朝鮮半島危機を安定させるには――枠組み合意から包括合意へ [フォーリン・アフェアーズ]【「平壌が切望する安全保障上の確約を与え」、最終目標は「朝鮮連邦の形成」】 − 北朝鮮リンケージ・イラク攻撃支持者の愚昧 − 投稿者 あっしら 日時 2003 年 3 月 11 日 19:01:24)
米韓対立というもう一つの朝鮮半島危機
South Korea's Approach Endangers Alliance
ウィンストン・ロード
前米外交問題評議会会長
以下は、ウィンストン・ロード前米外交問題評議会会長への
インタビュー(二〇〇三年二月十三日)からの抜粋・要約。
全文はwww.cfr.orgからアクセスできる。
(聞き手はバーナード・ガーズマン、www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)
<目次>
・多国間の強調対応しか道はない 公開中
・駐韓米軍の撤退?
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多国間の協調対応しか道はない
バーナード・ガーズマン どうすれば北朝鮮問題を解決できると思うか。
ウィンストン・ロード これは非常に深刻な危機だ。北朝鮮の通常兵器、化学兵器の脅威という従来の問題に加えて、いまや核・ミサイル問題、さらにはテロリストへの拡散も含む、大量破壊兵器拡散問題もかかわってきている。
北朝鮮危機に対するすぐれた選択肢は存在しない。アメリカの軍事攻撃という事態になれば、北朝鮮軍はまちがいなく非武装地帯(DMZ)を越えて韓国に侵攻してくる。その結果、おそらく数十万の人々が犠牲になる。一方で、北朝鮮の脅しを放置しておけば、今後泥沼へと引きずり込まれることになり、非常に悪い先例をつくり上げることになる。この二つの路線の間のどこかで適切な政策を見いださなければならない。
間違いなくいえるのは、北朝鮮危機に対処するには多国間協調が不可欠であり、現在ブッシュ政権は非常に困難な環境にありながらも、この点での最善の努力をしていると思う。
ただし、多国間協調といっても、アメリカと北朝鮮の直接交渉の道が閉ざされるわけではない。ブッシュ政権は対話路線をとると言明している。しかし、圧力をかけたり、一方で誘因を与えたりしない限り、うまく交渉はできない。アメリカだけでは、こうした硬軟をうまく使いわけるのは難しい。今後の米朝直接対話を、可能な限り多国間協調スタイルの枠組みのなかで行い、補強していくべき理由はここにある。
ガーズマン 国際原子力機関(IAEA)は二月十二日に、北朝鮮は核不拡散の条約義務を守っていないと判断し、これによって、問題は自動的に国連安保理に付託されることになるが、状況をどうみるか。
ロード これは必要不可欠な第二ステップであり、当然の動きだ。北朝鮮のやり方が放置されれば、IAEAと不拡散レジームの信頼性そのものが損なわれる。北朝鮮の現状は、アメリカだけでなく、アジア、世界にとっても深刻な問題であり、多国間協調によって北朝鮮に対する圧力と誘因、つまり、アメとムチの双方のバランスを協力してとる必要がある。
ガーズマン 北朝鮮は頑迷にアメリカとの交渉・対話にしか応じないという立場をとっている。安保理がからんでくることに平壌はどう対応するだろうか。
ロード おそらく強い反発をみせるだろう。だが北朝鮮へのワシントンの対応を批判している人々も、アメリカだけでなく、韓国と中国、そして、ロシア、日本、欧州連合(EU)が北朝鮮に関与するように働きかけることには反対しないはずだ。
だが踏まえておくべきポイントがいくつかある。これまで韓国は、ワシントンが単独で北朝鮮と交渉することに反発してきた。この傾向は長くみられ、一九九〇年代初めにわれわれが米朝枠組み合意を交渉したときもそうだった。だが、いまではこの傾向は逆転している。韓国はむしろ,われわれに北朝鮮と単独で交渉するように働きかけている。
だがブッシュ政権に対して、性急に北朝鮮との対話を進めるように圧力をかけるのは間違っている。多国間協調でどのような圧力と誘因を与えられるかを見極め、多国間協調の枠組みを可能な限り整えてから、対話を試みるべきだろう。
したがって、評論家が批判の矛先を向けるべきは、ブッシュ政権ではなく、韓国と中国だろう。ロシア、日本、ヨーロッパもそうだが、この二カ国にとって、北朝鮮の脅威はわれわれと同様に切実な問題のはずだ。今後も北の体制と朝鮮半島を共有していかなければならない韓国にとっては、非常に重要な問題だし、韓国は、北朝鮮との交渉に大きな影響を与えるであろう投資や援助という誘因をうまく提供できる立場にある。
*全文はフォーリン・アフェアーズ日本語版でご覧になれます
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