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新興宗教団体「ラエリアン・ムーブメント」の関連会社「クローンエイド」がクローン人間誕生を立証するために選任した米国人ジャーナリスト、マイケル・ゲレン氏が6日、同社の協力が得られないため鑑定作業が進んでおらず、同社の主張は「でっち上げの可能性がある」と非難する声明を発表した。
このため証拠も提示できないクローンエイド社の発表を一方的に報道したマスコミも無責任だったという非難が出ている。
▲でっち上げの可能性〓米ABC放送の科学担当記者だったゲレン氏はこの日の声明で「科学者チームが(クローン赤ちゃんを産んだという)家に全く接近できず、クローン赤ちゃんが生まれたという主張を直接立証する道がない。
クローン赤ちゃん誕生主張の真偽を判断する客観的な検討を中断する」と話した。
ゲレン氏は、「赤ちゃんがクローンかどうかを確かめられない。クローンエイドの発表はラエリアン・ムーブメントの宣伝を意図した、よくできたでっち上げの可能性がある」と付け加えた。
これに先立ちニューヨークタイムズは5日、ゲレン氏が昨年クローン人間作りの過程を報道した自分のテレビ番組を10万ドルで売るため、ABC、CBS、NBC、CNNなど主要テレビ局に提案したが、拒否されたことがあると報道した。
米コーネル大で博士号をとったゲレン氏は、ハーバード大学で物理学を教えたこともあるうえ、記者時代は占いなどのような超現象的話題を取り扱ってきたとBBC放送は伝えた。
これに対し、クローンエイド社はクローン赤ちゃんの親が遺伝子(DNA)検査を嫌がっているとして、「6週間後には3人のクローン人間が誕生するだろう」と主張した。
▲マスコミ報道の批判〓通常新しい発見に対する発表は、科学的根拠と一緒に出されるのが一般的だが、ラエリアンはクローン赤ちゃんの誕生発表時、何の証拠も提示しなかった。
各マスコミはこれを検証せずに、そのまま報道したとロイター通信が6日指摘した。発表が行われた時期がクリスマスと新年の連休期間でネタを探すのが難しかったため、各マスコミはこのニュースを連日大々的に報道した。
米ペンシルベニア大学のある生命倫理学者は「ラエリアンは意図的にクリスマスシーズンを選んだ」としながら、「各マスコミは証拠のない状況では、いくら関心を引く記事だとしても、報道すべきではなかった」と批判した。
また、他の専門家は「高校生も家庭用DNA検査設備を利用すれば、DNAの検査が可能な状況で、クローン人間をつくる専門家はいて、DNA検査をする専門家はいなかったのか」と疑問を提起した。