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イラクや北朝鮮、天然痘ウイルスを保有か CIA報告
2002.11.05
Web posted at: 16:11 JST
- CNN/AP
ワシントン――4日付の米ワシントンポスト紙(電子版)やAP通信によると、イラクと北朝鮮、ロシアとフランスの計4カ国が天然痘ウイルスを秘密裏に保有しているとする報告を米中央情報局(CIA)がまとめて、政府に提出していたことが分かった。
報道によるとCIAはイラクについては、国連大量破壊兵器廃棄特別委員会(UNSCOM)の査察官やイラク国内の工作員が1990年代にわたり複数回、イラクの天然痘ウイルス保有を示す、精度の高い情報を報告したとしている。
北朝鮮については、情報の精度は「中程度」としながら、天然痘ウイルスの兵器用開発を示す複数の情報を、米国やロシアの情報機関が得ているとCIAは報告している。またロシアが北朝鮮に天然痘ウイルスを提供したとする、未確認情報もあるという。
ロシアについては、旧ソ連が弾道弾ミサイル用に培養していた相当量の天然痘ウイルスを、いまだに保有しているとされる。フランスは「防衛目的」で保有していると説明されている。
CIAはさらに、同時テロの最重要容疑者オサマ・ビンラディン氏やテロ組織「アルカイダ」が天然痘をすでに保有しているかは不確定だとしながらも、ビンラディン氏が天然痘を初めとする生物化学兵器の保有に資金と人員をつぎこんでいたと警告している。
CIAのこうした報告を受けて米政府は、全国的なワクチン接種を検討しているという。米政府はこれまで公式には、天然痘がテロ攻撃に使われる可能性はあくまでも可能性にすぎないとしてきた。