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ロイター通信によると、チェチェン共和国の武装集団によるモスクワの劇場占拠事件は26日早朝(日本時間同日午前)、ロシア軍特殊部隊が劇場内に突入した模様だ。人質8人が逃げ出してきたとの情報もある。ロシアの通信社は軍当局者の話として、武装集団が人質の殺害を始めたと伝えた。
突入の前に数度の爆発音や銃声が響き、この間に人質2人が殺害されるなど、さらに緊迫していた。犯人側から英BBCテレビへの電話によると、爆発音は劇場周辺にロシア特殊部隊員の姿が見えたため、犯人側が手投げ弾を投げたという。
事件発生から3日目の25日、犯人側は同日夜にも人質の射殺を始めると警告する一方、初めて水と食糧の差し入れを受け入れた。
これを受け、政府側は説得工作のためプリマコフ元首相らが劇場内に入り、人質全員を無事に解放すれば犯人グループの安全は確保するとの政府側の方針を伝えた。犯人側は説得に応じなかった模様だが、プリマコフ氏らが退出した直後に、アゼルバイジャン人男女4人を解放した。犯人側の一人はロイター通信の取材に「これ以上、人質は解放しない」と述べた。
一方、26日未明から、数度にわたって劇場の外で大きな爆発音が響き、銃声がした。その間、負傷者が劇場から救急車で病院に運ばれた。政府対策本部は、人質の男性2人が殺され、男女2人が負傷したと発表した。
プリマコフ氏は交渉終了後、クレムリンでプーチン大統領に交渉結果を報告し、対応を協議した。犯人らは「大統領によるチェチェン戦争の終結宣言、軍の撤退」を要求。受け入れなければ「最も深刻な手段をとる」と警告したという。
まだ600人前後が人質になっているとみられる。人質を小出しにしながら政府側の譲歩を引き出す戦術とみて、対策本部は警戒を強めている。
地元メディアの報道などによると、人質は大きな爆薬が仕掛けられた客席の中央部分に集められ、自動小銃を持った犯人グループ約15人が人質の逃亡や治安部隊の突入を警戒している。人質の女性は25日、携帯電話で「犯人が『要求が入れられなければ、明朝から射殺を始める』と脅している」と訴えてきた。
事件は26日で4日目を迎え、犯人側が1週間と通告していた劇場の爆破期限が迫っている。 (11:41)