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(回答先: Re: [読売] 「北朝鮮には戻さず」 投稿者 WW 日時 2002 年 10 月 25 日 01:55:59)
この問題を日本と北朝鮮を入れ替えて考えてみよう。
戦前に北朝鮮から拉致されてきた朝鮮人夫婦が何組か居たとしよう。(実際に
何万人も居る筈だが。) 彼らは終戦まで日本政府に奴隷扱いを受けていたが、
戦後は解放され居住権や日本国籍も与えられた。彼らは北朝鮮に帰る選択をせ
ずに日本人として日本に留まった。子供達は自分が朝鮮人であることも知らな
い。彼らは、社会的・経済的に成功して豊かで幸せな生活を送っていた。
ところが日朝国交正常化の過程で、彼らがかつて北朝鮮から拉致された人々
であったことが判明、北朝鮮は日本政府に謝罪と彼らの返還を求めた。日本政
府は北朝鮮が求めた、「彼ら夫婦の一時帰国」を、2週間程度という条件で認め、
彼らは祖国を訪問した。北朝鮮では日本の非道な拉致行為に対する轟々たる
非難が沸き起こった。
「彼らは日本帝国主義に洗脳されている。その上に子供や家族を人質に取られ
て祖国に留まりたいという真意を言うこともできない。彼らの首に縄をかけてでも
日本に返してはならない。その上で彼ら家族の返還も日本に求めるべきだ。」
北朝鮮政府は拉致夫婦達の同意なく、また事前説明もなく、彼らの日本への
帰国を取りやめることを決定した。
日本政府は「彼らの意思を尊重する。彼らが日本に帰りたいと言えば帰国を
、そのまま北朝鮮に留まりたいというのであればそこに留まるのが望ましい。」
というコメントを発表。彼ら、戦前に北朝鮮から拉致されてきた人たちは長年の
日本での生活に、日本に満足していた。彼らの子供は自分らが朝鮮人、その
上、北朝鮮人であったことにショックを受け、「あの恐ろしい独裁者が支配して
恐怖政治を行っている野蛮国家、国民の大半が餓えに苦しみ大勢の人達が餓
死していると言われる処へ、私達は強制的に送られるんですか。」 と恐怖した。
彼らは日本の教育・生活で、反共主義と朝鮮蔑視を骨の髄まで叩き込まれて
いた。180度価値観が変わる北朝鮮での生活に適応できるかどうかも懸念され
た。
日本政府は、「君らにはもう用は無い。もともと日本人ではない。その昔、奴隷
として北朝鮮から我々がさらってきたんだ。荷物をまとめて家族と共に北朝鮮へ
帰れ。」 と、北朝鮮の圧力に屈して掌を反した。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アメリカに住む黒人の大部分は、その昔アフリカから拉致されて売られ
てきたた人々の子孫である。アフリカ諸国が彼らの「返還」を、彼らの意思に関
わらずに求めたら、アメリカは応じるだろうか。「わが同胞は米帝に洗脳されて、
未だに奴隷的状況におかれ、それに形だけは満足しているだけだ。我等は彼
らの即時返還を求める。」
なんて。