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10/08 17:52 キプロスのEU加盟に曲折 ギリシャ・トルコ対立が 外信72
【ブリュッセル8日共同】欧州連合(EU)欧州委員会は九日、
二○○四年のEU拡大に関する年次報告を発表、ポーランドなど十
カ国の加盟を勧告する見通しだ。しかし有力候補国の一つ、キプロ
スの加盟には近隣国のトルコとギリシャの対立が影を落とし、加盟
国を決める十二月のEU首脳会議まで曲折がありそうだ。
キプロスは、ギリシャ系のキプロス共和国と、トルコだけが承認
している北キプロス・トルコ共和国による南北分断の状態が続いて
いる。ギリシャ側は統一国家の下での連邦を、トルコ側は二つの独
立国による国家連合を主張して対立。
南北分断問題が未解決のまま、EUがキプロスの加盟に踏み切れ
ば、トルコ側は「北キプロスを併合する」と警告している。
事態を打開し、キプロス再統合を目指すため双方は今年一月以降
、国連の仲介で集中協議を実施。今月四日、新たな交渉プロセスを
十一月から開始することで合意した。アナン国連事務総長は同月中
旬、新調停案を示す予定で、同案に対する「北キプロスの対応が今
後の焦点」(キプロス当局者)となりそうだ。
同月三日にはトルコ総選挙が実施され、一九七四年当時にトルコ
軍のキプロス侵攻を決定したエジェビット首相の交代といった情勢
の変化に期待する声もある。
しかし、キプロス問題を自国のEU加盟問題に絡めたいトルコは
簡単には引き下がりそうにない。トルコは自国の「加盟交渉開始の
期日」を明言するよう求めているが、EU内は「時期尚早」との声
が支配的だ。
(了) 021008 1751
[2002-10-08-17:52]