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米国が中期的には、中国を”主敵”とみていることへの疑問です。
なぜ、ロシアと中国では、中国を警戒するのでしょうか。考えられる点は、@共産党の1党独裁を続けているA経済が高成長し、軍事費の支出も大きい。軍のIT化も一定程度、進んでいるB米国の「一超支配」に異を唱え、中華主義が強いC台湾開放を(建前としても捨てていない)D北朝鮮を支援しているE東アジア諸国への影響力が大きい−−などでしょうか。
しかし、大前研一氏などは「江沢民は近々、共産党の名称を国民党に変える可能性がある」と言っていますし、資本家も党員にするような党が、階級政党であるはずもありません。まあ、選挙によって政権交代が起きない、とは指摘できるでしょうが、サウジアラビアを始め、選挙で政権を決めたり、複数政党を認めていない国など山ほどあります。意外なことに、中国は複数政党を認めています。まあ、力はゼロに等しい政党ばかりのようですが(中国共産党を除いてですが)。
となると、建前レベルでは、別に米国が中国を”仮想敵国”扱いする理由はないことになります。資源争奪戦や「文明の衝突」といった視点からみないと、解けないのでしょうか。しかし、中国が石油やウランの世界一の産地でもないですし、そもそも、13億もの人口の国を、カイライ政権で植民地化することなど不可能です。
まあ、世界帝国になるのに、最強のライバルは中国だろう、といったラフな視点から、中国警戒・敵視論が出ているのでしょう。ことほどさように、ダブヤ系のハードライナーの言うことは大雑把で展望がない話ばかりです。中期的には、日本も親米路線から離脱して、中国と組むことも十分、現実的な戦略でしょう。かっては、中国人の1人当たり所得は、日本の10分の1でしたが、まもなく3分の1になるそうです。そうすれば、十分、米国に代わるマーケットにもなります。石原慎太郎ら、「生理的な中国嫌い」を黙らせて親中国路線を採るのも(表面上でもいいですが)、米国とのバーゲニングパワーにはなるでしょう。まあ、中国も一筋縄ではいかない国ではありますが、そこは知恵の絞りどころでしょう。
もうひとつ、ダブヤ系ハードライナーどもが、好戦的な言辞ばかり弄ぶ理由のひとつに「世界を何十回でも破滅させられるだけの軍事力を備え、軍のIT化もガンガン進めているのに、それを使うことがタブー視され、3流国やPLOなどの言い分をじっと我慢して聞いて、外交で問題解決を図らなければならない風潮にうんざりした」という苛立ちがあるようです。イスラエルのインテリもかって「我々は中東のアラブ諸国を一撃で粉砕できる軍事力を持っているが、それを使うことを自制しているんだ。アラブ側はそのことが分かっていない」と言っていたことがあります。 まあ、シンプルなダブヤ自身は、「もう1度、米国の大都市で大規模なテロ被害が出たら、政権が崩壊する」という恐怖感から、ハードライナーどもに乗せられているのでしょうが。