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「イラクを巡る米軍の動きの情報がやたらとリークしているのは、イラク攻撃情報そのものがブラフであるためではないか」とどなたかが書いていましたが、そうかと思います。
情報が飛び交っている理由としては@米国が本気である、とイラク内外の反フセイン派に思わせて、クーデター騒ぎなどを誘発させ、イラク国内に混乱を生じさせて、これをアタックの引き金にするA米国内の世論のガス抜きのためのはったりBダブヤ政権内に対立があり、一方が世論を自分たちに引きつけるためにリークしているC欧州やアラブ諸国の反応を探るための観測球D米国のマスコミが優秀で、トップシークレットに肉薄しているーーなどが、一般論としては考えられます。しかし、Dは、米国で公立図書館がイスラム原理主義に関する本を購入したり、貸し出したりすることを禁止する法案が提出され、まじめな図書館関係者が「言論の自由の死滅だ」と反対している現状からみてもちょっと考えられないところです。当面、すべての情報は何らかの政治的意図や政治力学が働いた結果としてリークしてくる、と考えても大きな間違いはないでしょう。
なぜイラクなのか、については、「空耳の丘」の「国際戦略コラム・米国の世界戦略における石油について」がうがった見方を披瀝してくれています。ただ、同コラムはダブヤ政権内部の権力抗争、政治力学を注意深くフォローしてくれてはいますが、ややブレが大き過ぎるようです。3カ月ほど前には、パレスチナ情勢にからみ、「パウエルが圧勝し、チェイニーは失脚寸前」と指摘していましたが、最近は「チェイニー、ウォルフォビッツが完全に主導権を握っている」と主張するなど、やや”近視眼”のようです。そもそも小生は、パウエル=ハト派、チェイニー・ラムズフェルド・ウォルフォビッツ=タカ派という図式や、両者が和解不能なほど厳しく対立している、という見方に疑念があります。
まあ、しかし、イラクを巡って色々な動きがあるのは事実でしょう。ダブヤがさまざまな思惑に基づいて動いている政権内部や軍をはたしてコントロールできるのか、も疑念なし、としません。コントロール不能のまま、一部勢力が暴走した場合は、戦前の日本の関東軍のように、国家そのものの崩壊をもたらす可能性もゼロではないでしよう。ユダヤ人のウォルフォビッツなどは、米国のためというより、イスラエルのために、米国の軍事力を動員しようとしてるようにも思います。