現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: Re: カダフィ大佐を導評価するか? 投稿者 デスラー総統 日時 2002 年 7 月 05 日 18:22:36)
デスラー総統、こんにちわ。
「以前このサイトでフセイン・アラファト=西欧のスパイ説が出ていた」というのは、他にはその類のアップはなかったようなので、私の書き込みだと思います。(スパイというより、裏切り=アラファトや代理人=フセインという趣旨のものです)
「カダフィ大佐」については、“統治者であることの苦悩”を強く考えさせられる存在です。
『緑の書』を買い求めて読んだほどですから、真摯で能力も高い統治者だと評価しています(いました)。
分裂気質といわれることも否定しませんが、彼は、イスラム共同体価値観をベースにした近代的社会主義者だと思っています。
ソ連・中国・北朝鮮のような国家主義的な社会主義とは一線を画しています。
(『緑の書』はずいぶん前に読んだので面白い本という印象しか残っていませんが、今なお覚えている具体的な記述は、国がオリンピック選手を養成するようなことは無意味であり、壮大なスタジアムを造るよりみんなが親しめる施設をつくった方がいいという他愛もないことです)
反シオニスト・反米(帝国主義)の旗手であったカダフィ大佐も、「パンナム機爆破テロ」(英米国家機関の謀略による冤罪だと考えている)を契機に、政治的経済的封鎖が継続し、さらには米軍の虐殺空爆まで受けた(養子などが死亡)ことで、米国を頂点とした勢力の“恐ろしさ”をいやというほど認識させられたと思っています。
リビアの統治者として、カダフィ大佐は、リビア国民がそこそこの生活ができ、メッカ巡礼もスムーズにできるという環境をつくらなければならない立場です。
冤罪であると大佐自身も考えていると思われる「パンナム事件」の容疑者を引き渡し、最近では補償金まで支払う決断を下しました。
9・11以降は、「ユダヤ人は2000年にわたる流浪の生活を続けているのだから、安心して生活できる場所が必要」といった趣旨の発言もしています。
この発言の背景にあるのが、9・11までデッチ上げてイスラム復古派潰しに狂奔している米国中心勢力の毒牙がリビアに及ばないためにはリップサービスをしておいたほうがいいという考えなのかどうかわかりませんが、統治者の苦悩から出た言葉であるとは思っています。
「真摯で能力も高い統治者だと評価しています(いました)。」と、過去形を含めたのは、カダフィ大佐の現在的評価は、これからさらに進むであろう「対イスラム世界戦争」にどう対応していくかで見極めたいと思っているからです。
彼なら、国家としては、「対イスラム世界戦争」に異論を唱えないまま、戦闘地域に義勇兵を送ったり、ムジャヒデンに避難場所を提供したりというウルトラCもやるのではと考えています。(このあたりが分裂気質として映るゆえんかな...)