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「世界石油戦争」の中で広瀬隆氏はウサマ・ビン・ラディンについて、「ウサマビンラティンし、アメリカがアフガン戦争で創ったフランケンシュタインだと言われてきたが、それは違う。世界経済のメカニズムに精通するきわめて知性の高い人物であるる(中略)。生死は定かでないが、もし、彼がアメリカ兵によって殺されるなら、聖なる戦いに殉じた英雄として、イスラム教徒の心に長く残るだろう」(同書42ページ)と述べています。これは、ウォッチャーさんのレスへの回答です。
ただし、小生は、米軍のアフガン侵攻を資源戦争とみなす立場には疑念があります。石油とか天然ガスとか、パイプラインは、宗教の理念などとは違って、具体的で分かり易いので、「中央アジアの資源分割戦争」といった説明は受け易いのでしょうが、あっしらさんも言うように、国家の体もなしていなかったアフガンの資源利権やパイプライン利権をゲットするのに、大規模な戦争を仕掛ける、というのは、「愚の骨頂」のオプションでしょう。「ユノカルのパイプライン敷設計画を巡るタリバンと米国の交渉が決裂したため」という報道もなされていますが、かいらい政権を作るにしても、空爆以外に選択肢がなかった、とは思えません。理念的な理由以外でも、むしろ、「クリントン政権下で、発注が減り、焦っていた米軍事産業に金を注ぎ込むため」という理由の方がずっと必然性があるように思います。まあ、長い目でみれば、レーガン政権時代と同様に、産軍複合体主導の軍拡路線で米経済が疲弊すると、また、経済、国家財政改善路線主導の政権に交代することになるのでしょうが。