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(回答先: カシミールで戦闘続く、住民ら5人死亡〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 21 日 23:40:52)
【イスラマバード春日孝之】
インドとパキスタンの軍事的緊張が高まっている。米国が緊張緩和に向けて仲介に乗り出すと発表した後の21日も、両国は「国境」を挟んで激しい交戦を続けた。アフガニスタンで「対テロ戦争」を続ける米軍がパキスタンに駐留していることもあり、印パ全面戦争に発展する可能性は極めて低いが、米国の仲介の行方次第では、カシミールを舞台に大規模な軍事衝突を招く危険性も指摘されている。
今回の緊張はパキスタンのイスラム武装組織とみられるグループが14日、インド支配地域カシミールのインド軍キャンプを襲撃、34人を殺害した事件を機に高まった。
パキスタンのムシャラフ大統領は今年1月、インドが非難する武装勢力の「越境テロ」に関し、「テロは断固として認めない」と約束した。インドは今回の襲撃事件で、「約束が何ら果たされていない」と不信感を爆発させた形だ。
一方のパキスタンにしてみれば、テロ対策を約束したのに「インド側がカシミール問題の解決に向けた対話再開に応じない」ばかりか、「昨年12月のインド国会襲撃事件以来、実効支配線に大量配備してきた兵力の撤収にも応じない」と、苛立ちを募らせてきた。
パキスタンは今回の襲撃事件への「関与」を否定しているが、カシミール問題に国際社会の関心を引き付けることで、米国の仲介を引き出す狙いがあったとみられる。
印パは連日、砲撃戦を展開、21日もインド側で市民ら4人、パキスタンで少年1人が死亡した。
インド外務省のラオ報道官は21日、「越境テロが続く限りパキスタンとの対話には応じられない」と改めて表明、パキスタンが要求していた実効支配線への国際監視団の派遣を拒否した。
バジパイ首相は21日、カシミール入りし、先の襲撃事件現場を訪問する。前線部隊の士気を高めるのが狙いとみられている。アドバニ内相は同日、軍が開戦準備を進めていることを認めた。西部グジャラート州に配備している部隊約3000人も実効支配線付近に移動させる構えだ。
これに対し、パキスタンのクレシ大統領報道官は「インドの侵略行為に対してはあらゆる手段で対抗する」と述べ、対決姿勢を強めている。
印パ関係の行方は、両国に強い影響力を行使できる米国次第だが、パキスタン軍関係者は「米国がパキスタンにイスラム過激派対策への圧力を強めるため、限定的にインドにパキスタン攻撃を容認する可能性は排除できない」と指摘している。