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(回答先: 米、ロ、EU、国連、夏に中東和平会議開催を合意 「asahi.com」 投稿者 ほくめん 日時 2002 年 5 月 03 日 21:37:30)
パレスチナ自治区ジェニンでの虐殺疑惑に関する国連現地調査団がイスラエルの拒否で足止めされていた問題で、アナン国連事務総長は2日、調査団に解散を指示した。アナン氏は安全保障理事会の支持を得たいとしていたが、アラブ諸国を代表するシリアが「解散への同意書簡」を出すことに反対して統一見解を出せず、見切り解散となった。
ジュネーブで足止めされていた調査団のうち、緒方貞子・前国連難民高等弁務官は2日、すでに米国に向かい、残るメンバー約20人は3日、ジュネーブを離れる。
調査団解散で、国連の威信は深く傷ついた。しかも、アナン国連事務総長がこだわった「解散」への安全保障理事会の支持も得られなかった。
アナン氏としては「2階に上げられ、はしごを外された」気持ちだろう。
調査団派遣を決めた安保理決議は、イスラエルの受け入れ表明により、後ろ盾ともいえる米国が提出したものだ。しかも、アナン氏が派遣に傾いたのはイスラエルのペレス外相側から言い出したからだという。
今回、国連がイスラエルの出方を読み誤った一因に、このペレス氏の言葉をイスラエル政府の意向と思いこんだことを挙げる外交筋もいる。ジェニンで起きたことの輪郭が次第に明らかになり、欧州などで怒りの声が弱まったのも国連には逆風だった。
アラブ諸国は、強制力があるはずの安保理決議が無視されたことへの対抗策として、国連憲章にある武力行使の可能性を示唆して「即時受け入れ」を求める決議案を安保理に出した。しかし、「火薬庫」にも似たイスラエルへの武力行使に支持が集まるはずはなく、アラブ側はまず「武力行使」を落とし、ついで決議案自体を撤回している。
いま、国連総会での緊急協議を提案しているが、総会でどんな内容のある決議が採択されても強制力はない。
国連が力を持ちうるには加盟各国、とりわけ安保理がまとまることが肝要だ。だが、今回は数日間協議を続けても、「解散」への対応さえまとめられない。米国とアラブ諸国を代表するシリアが鋭く対立したままだ。
政治担当のプレンダガスト国連事務次長には1日、記者団から皮肉な質問がとんだ。「次に国連が調査団をどこかに派遣するとしても、1週間妨害すれば引き下がるってことか」(20:13)