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アナン国連事務総長は4月30日、ヨルダン川西岸のジェニン難民キャンプでの虐殺疑惑に関する国連調査団を解散させることを決定、安全保障理事会に通告した。事務総長は「イスラエル政府の協力が得られない」ことを理由として挙げており、1日に続開される安保理の意見を聞いた上で、派遣の努力を継続するか断念するかを最終決定する。
しかしネグロポンテ米国連大使は「米国は事務総長の決定を完全に尊重するだろう」と指摘、調査団は現地入りできないまま解散に追い込まれる見通しとなった。
シャロン内閣が当初の協力方針を撤回し受け入れ拒否を貫いたことで、国際社会でのイスラエル不信がさらに高まるのは必至だ。
事務総長は30日夕、国連内で「私は解散に傾いている」と発言した。現時点で決断を迫られている事情として「調査団メンバーは重要な職務を中断して参加した」と述べ、これ以上ジュネーブで待機するよう要請できない事情を説明した。
一方、アラブ諸国は強制力の行使を認めた国連憲章第7章に基づき「イスラエルに調査団の受け入れを命じる」との決議案を安保理に提案した。
安保理に出席したプレンダーガスト国連政治局長は調査団解散の理由について(1)調査団はイスラエルの全面協力が得られるとの前提で設立された(2)現地の情勢は急激に動いており、時間がたつと真相究明が困難になる−と指摘した。
ネグロポンテ大使は事務総長の決断を受け入れる意向を示した上で、「ラマラでの封鎖解除の動きなど、現地での外交上の進展を無視してはならない」と述べ、米国は調査団派遣に固執しない立場を示した。(共同)