(回答先: Re: 日本もですが中国とロシアはイスラム圏の次の大きな標的 投稿者 あっしら 日時 2002 年 4 月 25 日 19:34:17)
はじめまして、あっしらさん
いきなりの質問に丁寧なレス、ありがとうございます。
>ロシアの経済的支配
たしかに最近のRussian Observerの報道を見ていると、WTO加盟はもう秒読み段階だなと思います。
でもイランについてはどうかなと思ったりもします。
確かにイランは一党独裁ですが、しかし、ハタミ大統領ら革新派の動きは、反動もあるとは思いますが、イランを民主化に進めていくだろうと、ぼくは踏んでいます。あの国はイスラム諸国の中では識字率も高いことですし、民主化度ではイスラム圏でも結構いい線いっていると思います。
その点ではイランは「イスラムを精神的な拠り所にするだけで国家統治は“近代法”に基づくもの」を目標にしているのではないでしょうか。
どちらかというとアメリカや石油メジャーはアハメド・ラシッドの『タリバン』にもありますが、中央アジアの天然資源をわざわざ長距離輸送しなくても海まで持っていくことができ、しかもすでに敷設されているから輸送料も安価ですむ、イランのパイプラインの方が怖いんじゃないでしょうか。
そういえばカスピ海サミットは次回テヘランで開催されるそうですが、パイプラインの話とかも出てくるのでしょうか。いや、ロシアやアメリカがそんなこと許さないですね。
>両国とも、ICBMまで保有する軍事大国
>中国政府は、WTO加盟の“罠”を理解することなく
そうですね、ぼくもアメリカは戦争までする気はないとは思うのです。もうアメリカには地域大国と戦争ができるほどの体力はないでしょう。だからこそ余計に疑問に思うのです。そこで中国を刺激して一体なんになるのだろうと。
ハンチントンはそう見ないようですが、ぼくは、東南アジアは中国に十分すぎるほど警戒心を持っていると見ています。日本、韓国もアメリカに付くでしょう。
中国はわざわざ”挙動不審”をあげつらわなくても、常に”挙動不審”な国ですから。
アメリカは特に中国に対して軍事的に刺激を与え続けているように見えます。クリントン政権の時の『アジア2025』もそうでしたが、ブッシュ政権になってそれがより激しさを増しているように思えます。
経済的に支配を求めようとするなら、わざわざ国民の中国に対する敵意をかきたてて、それにより中国の警戒心をあおるようなことをする必要はないんじゃないか、もしぼくが指導者なら、深く静かに中国の経済に潜り込んで、気付いたときにはもう手遅れっていう風にするのになって思うのです。
>アジアを分裂・対立状態に置いたままそれぞれの国を経済支配するというのが彼らの狙い
そのプランなら、第二次大戦後にアメリカがアジアに敷いてきた一対一の安保体制にもかないますね。
>「反テロ」作戦への協力要請
個別事例ではアメリカのメリットも、中国のメリットも分かるのです。
でも総合して考えると、なにをやりたいのかよく分からないものですから。
>そうなるかもしれないと思う人
いえ、別にぼくも彼の文明パラダイムが正しいなんて思っていません。あんまりにもかれの進める議論はずさんにすぎますから。