イタリアのベルルスコーニ首相は12日、首相府で会見し、北大西洋条約機構(NATO)にロシアを加えた20カ国からなる「国際危機」に対応する新たな枠組みの常設機関創設でNATOとロシアが合意、5月末にもイタリアで調印することを明らかにした。
NATOのロシア取り込みを視野にした第一歩で、米中枢同時テロを機にロシアが国際テロ撲滅で連帯姿勢を打ち出し、米ロ協調が一層強まったことから派生した動きといえる。
ベルルスコーニ首相はローマで過去10カ月にわたって新組織の枠組みについての協議が行われたと言明。「ロシアをNATOに組み入れるための歴史的な性格を持つ」と述べた。
ブリュッセルのNATO本部当局者もANSA通信に対し、ここ2週間、集中的な協議が行われていたことを確認した。
首相は最近ロシアを訪問、プーチン大統領と会談しており、その場で常設機関創設に向けた詰めの協議が行われたとみられる。(ローマ共同)