(回答先: 「テロリストが降伏するまで軍撤退せず」と表明〜イスラエルのシャロン首相〔東京新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 12 日 10:35:44)
イスラエル放送によると、イスラエルのシャロン首相は11日、警察部隊を前に演説、ヨルダン川西岸の主要都市ラマラ、ベツレヘム、ナブルス、ジェニンからの軍撤退は「テロリスト」が降伏するまで実施しない、と表明した。
また4都市から撤退後も周囲で包囲を続け、テロの動きなどがあれば必要に応じて再侵攻すると言明。シャロン首相はこうした立場を米国に対して明確に伝えた、とも語った。パレスチナ側がこれに強く反発するのは必至だ。
一方、パレスチナ自治政府のアリカット地方行政相は10日、イスラエル軍の西岸侵攻によるパレスチナ人の死者は500人以上に上るとの見通しを示した。ロイター通信が伝えた。地方行政相は、イスラエル軍が撤退しない限り、米国の仲介による停戦を協議することはできないとの考えを示した。
軍は11日未明、9日に部隊を撤退させたばかりの西岸の自治区トルカレムに戦車や装甲車で再侵攻。自爆テロ計画の疑いで女性(24)を逮捕した後、撤退した。
またラマラ北方にある大学の町ビルゼイト、西岸南部ダハリヤなどにも侵攻した。ビルゼイトはパレスチナ人少数派のキリスト教徒主体の町。
ロイター通信によると、軍はビルゼイト大学の寮から学生を退去させ数人を逮捕。同町の役場を占拠し外出禁止令を出した。軍はエリコ、ヘブロンなどを除く西岸に約400ある全町村に侵攻し「テロ容疑者」の逮捕、捜索を行う方針という。
軍は11日までに西岸24村で作戦を終了したとして撤退。軍によると、3月29日に始まった西岸侵攻で、これまでにパレスチナ人約4200人を逮捕した。
激戦が続いていた西岸北部のジェニンの難民キャンプでは、パレスチナ人武装組織の投降がほぼ終わった。同市では埋葬者だけで80人のパレスチナ人死者が確認された。(共同)