12・22「撃沈不審船」を“中国人保有船”説を主張してきた立場のものとして、「沈没不審船と同型船、中国軍港に寄港 米写真提供」関連の記事について一言。
政府や与党の誰が米国政権に踊らされて情報をばらまいているのかわからないが、どういう意図があってそのような情報をリークしているのかまったく理解に苦しむ。
最低でも内閣総理大臣と内閣官房(官房長官・副官房長官)は、「撃沈不審船」が“中国人保有船”であることを知っているはずである。
そして、あの「撃沈不審船」が中国関連船舶であると明らかになったらどういう外交問題を生じるかがわかっているからこそ、メディアを総動員してまで“害が少ない”「北朝鮮工作船」説を振りまいたはずだ。
「撃沈不審船」事件は、日本が外交的に孤立する恐れさえある重要外交問題である。
仮にこれまで言われてきたように北朝鮮の船であったとしても、海上保安庁が最終的な砲撃を指示した時点では、報道を顧みればわかるように、“中国船”ではないかと思っていたのである。
北朝鮮船だと主張し始めたのは、翌日からであり、その根拠として“不審船と北朝鮮とのあいだで交信”があったことをリークしたのは25日になってからである。
このようなことを前提にすれば、物事を冷静に考える人であれば、「日本政府は、中国船と思っていながら、撃沈してしまうほどの砲撃を加え、しかも、撃沈のために漂流した乗組員たちを真摯には救助しなかった」と考えるだろう。
教育・宣伝の効果とはいえ数十年前の「南京大虐殺」でさえ今なお怒っている中国の人たちが、そのように考えたり、不審船乗組員が“犯罪者”であったとしても“中国人”が日本政府(軍)に再び虐殺されたと思ったら、とんでもない政治問題になることは避けられない。
中国政府は、嵐のような反日運動が国内で起きる事態を避けるため、不審船問題を冷静に処理してきたのである。
日本政府が数日前に行った撃沈審船の探査したが、中国政府はそれに牽制を入れている。
日本政府が、中国政府及び中国人とのあいだでどういう関係性を築いていきたいと考えてのか、まったく理解できない。
日本が中国と対立しても勝利することはできない。
米国支配層(すなわちネットワーク国際金融家)は、“育てる標的”として中国を選択し、“刈り取る標的”として日本を選択しているからである。
“育てる標的”と“刈り取る標的”のどちらに肩入れするかは自明である。
そういう結末になることを覚悟はしているが、そのような国際条件のもとであっても、日中対立や“日中戦争”を望むものは“日本破壊者”である。
経済的な問題はあまり言いたくはないが、日本と韓国を除けば、中国・台湾・シンガポールという「中国人国家」のみならずタイ・マレーシア・インドネシア・フィリピンまでが“中国系”によって経済支配されているである。
本拠地である中国が経済発展していけばいくほど、アジア経済は“華人ネットワーク”で動いていくようになる。
今は中国に肩入れしている“ネットワーク国際金融家”も、最後は、そのような過程を経て太ったアジア経済をごっそり“刈り取る”つもりなのである。
12・22「撃沈不審船」は、“国籍不明不審船”として蓋をしてしまうのが賢明な外交政策である。