(回答先: ベツレヘム空爆で教会火災、神父死亡〔産経新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 4 月 02 日 22:16:29)
イスラエルのシャロン首相は2日、パレスチナ自治政府のアラファト議長を自治区外に追放する案を欧州連合(EU)のモラティノス特使(スペイン)に打診したことを報道陣に語った。イスラエルの正式な提案ではないが、同首相が「議長追放」について公に語ったのは初めて。自治政府筋によると、アラファト議長は「死んでもとどまる」という。だが、今後、議長の監禁が長期化した場合、事態打開策として「議長退去」が具体的な選択肢として浮上することはほぼ確実だ。
イスラエル軍放送によると、シャロン首相は2日午前、ヨルダン川西岸のカルキリヤ近くの軍拠点を視察した後、報道陣に「議長追放」案について語った。それによると、首相はモラティノス特使に「もし、アラファトをラマラから動かすことを望むなら、ヘリコプターで行き、アラファトを連れ出すことはできる」と語ったという。ただし、そのためには(1)まず閣議に諮らねばならない(2)議長の周りにいる人間は同行できない(3)行ったきりで戻ることはできない――との条件があると語ったという。
首相は議長を「敵」と宣言した29日の閣議で、「議長追放」を提案したが、労働党の反対で「孤立化」という表現になった。首相は、追放について、「議長に次ぐ指導者が実権をにぎることができるようになる」と狙いを語ったという。
モラティノス特使の報道担当によると、同特使は、国連やロシアの特使らとともに、ラマラのアラファト議長と接触する許可をイスラエル首相府に求めているという。「議長追放」について、同報道担当は、「イスラエル側から正式の提案はない」と答えたが、「もし、提案があっても、アラファト議長は選挙で選ばれたパレスチナ人の正式な代表であり、追放を認めることはできない」と語った。
自治政府の議長に近い筋によると、議長は追放案に対して、「私は殉教者になろうとも民衆とともにとどまる。退去を強制されれば、私は銃を持って抵抗する」との意思を示しているという。(21:48)