(回答先: 【うがち過ぎ?】チェイニー中東歴訪には別の目的がるのでは 投稿者 論者 日時 2002 年 3 月 20 日 02:44:20)
論者さん、こんにちわ。
>特にBSでの世界各国のニュースについての書き込みは参考になります(四六時中ご覧
>になってるのですか?)。
テレビは、海外ニュース→日本ニュースという優先順位で見ていますが、四六時中というわけではありません。仕事もあるので、ビデオにとって後から見ているのが実態です。
>パレスチナ情勢が緊迫していた今の時期に中東諸国を歴訪したところで、イラク攻撃
>への支持がなかなか取り付けられないことくらい(例えアメとムチを使ったところで)
>ことくらい素人目にも分かりそうなことです。それなのに何故あえて今、歴訪を強行
>したのかが腑に落ちないところがありました。
チェイニー副大統領は、イラク攻撃への支持を取り付けに行ったと言うより、イラク攻撃の最後通告を行い、支持したほうが身のためという恫喝を加えに行ったのではと思っています。
ブッシュ政権は、支持してくれれば国際世論上ありがたいが、支持しないからといっても米国に対抗してくるわけではないのでは気が楽です。
サウジアラビアも、ブッシュ政権の“目的”は薄々ではあってもわかっているでしょうから、“対決ムード”にならざるを得なかったのでしょう。
ブッシュ政権は、その役割から、イラク攻撃を突破口にした「中東ぐちゃぐちゃ作戦」を敢行するとは思っています。
そして、イラク攻撃を支持しようが支持しまいが、ぐちゃぐちゃにしたいと思われている国家はぐちゃぐちゃにされます。サウジアラビアとイランは、その主たる標的です。
>米軍側としては18名くらいが本当に捕虜となっているとなると、うかつに手を出せ
>ないが故に撤退。
>→表沙汰にはできないが、無論それらの兵の解放を勝ち取らねばならない。
>→アルカイダ(とされているアナコンダ作戦での敵手:実際はアルカイダではなく、
>地元の武装勢力で米軍や暫定政権に楯突いていた勢力という説も)に対して影響力を
>行使できるところへの捕虜釈放を求める働きかけが必要。
>という風なことは考えられないでしょうか?
>米軍大本営発表により「勝った」ことにしているがために自縄自縛に陥り、捕虜をと
>られたことを表沙汰に出来ないが故に中東歴訪により打開策を探ろうとしたとすれば
>ある程度納得できる気もしますがいかがなものでしょうか?
>無論、この推測も自ら検証したものに立脚したわけではない「砂上の楼閣」に過ぎな
>いことは重々承知の上ですが。
一つの見方として、おっしゃられるような目的も考えられると思います。
しかし、ほとんど意味のない(勝ち目のない)戦いに兵士を送り出し、おそらく千名以上の犠牲者を出しているブッシュ政権が、18名の捕虜の存在を考慮した行動に出るとは思えません。
「アナコンダ作戦」を一時的に終わらせたのは、確かに18名の捕虜の存在だと思います。それは、派遣軍の志気に関わる問題だからです。ブッシュ政権や司令官が、捕虜の存在を知りながら捕虜がどうなっても構わないような戦術を採れば、派遣軍兵士たちの志気は一気に落ちてしまいます。
それを避けるためには、捕虜の解放に向け、真摯な交渉を行っているという姿勢を見せる必要があります。交渉でダメだったから、捕虜の犠牲もやむを得ない作戦を展開するという手順だと思います。(反米勢力の提案は、グアンタモナ基地に拘束している人たちとの交換だということのようですから、それを実現すれば捕虜は解放されますが、テロリストを拘束していると主張しているブッシュ政権は、そう簡単には解放しないと思われます)
そして、アフガニスタンの反米勢力も、サウジアラビアをはじめ多くのイスラム国家がアフガニスタンやグアンタモナ基地で起きている問題に非難の声を上げていないことにいらだちと不信を募らせていると思われるので、イスラム国家の仲介であっても、しかるべき代償がなければ捕虜を解放しないでしょう。
(政府レベルではなく民間レベルでは、アフガニスタンの反米勢力への援助が多く行われていると思っていますが)
ブッシュ政権を露骨な“悪魔崇拝者集団”だと考えているように、どうしても偏った見方をしますので、これからも違った視点の見方をレスしていただければ幸いです。