米中央情報局(CIA)のテネット長官は19日、上院軍事委員会の公聴会で、米国の安全保障に対する現在と近い将来の脅威を列挙、中国の軍拡・装備近代化や朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル開発が米国や日本の安全保障への脅威となる恐れがあると証言した。
長官は2015年までに北朝鮮、イラン、イラクの大陸間弾道ミサイル(ICBM)の脅威に直面する可能性が高いとあらためて指摘したほか、中国や北朝鮮のミサイル関連技術輸出を大量破壊兵器拡散の懸念と結び付けて強調した。
さらに、中国が対テロ戦争での協力で対米政策を軟化させたとしながらも、テロ掃討の日米協力が日本の再軍備につながるとの不信感を日米に対して抱いているとして「中国の基本認識は変わっていない」と警戒をあらわにした。