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兵庫県警の朝日新聞襲撃事件(警察庁指定116号事件)捜査本部は、西宮市の阪神支局で射殺された小尻知博記者が、平和相互銀行(三井住友銀行に吸収合併)をめぐるスキャンダルを取材中に事件に巻き込まれた疑いがあるとの見方を否定する捜査報告書をまとめた。犯行声明を出した「赤報隊」が狙ったのは記者個人ではなく朝日新聞社だったとしている。
小尻記者が射殺されたのは87年5月3日。同記者と平相銀のかかわりについては、事件直後に東京在住のルポライターが県警に情報提供した。
県警などによると、その情報では小尻記者が事件の10日余り前に、平相銀による不正融資事件の舞台となった神戸市内の土地取引をめぐる金銭消費貸借契約書(額面2億9千万円余)のコピーを入手。それが原因で関係者の恨みを買い、襲われた、などとしていた。
しかし、捜査本部の専従チームが昨秋以降、平相銀事件の捜査資料を改めて調べ、関係者の事情聴取を重ねた結果、問題の土地取引で該当する契約書は存在しないことがわかった。小尻記者がこの問題を取材した形跡もなかった。ルポライターは県警に「小尻記者と面識があり情報交換していた」と供述していたが、その説明そのものが不自然として「信憑(しんぴょう)性はない」と断定した。
今春発売の「『赤報隊』の正体」(新潮社)や月刊誌「新潮45」(同)がこの問題に言及。小尻記者に契約書のコピーを渡した人物がいるとして、この人物について阪神支局事件の実行犯ではないか、と疑わせるには十分すぎるほどの状況証拠がある、などと書いていた。新潮45編集部は「記事についての説明や見解等を述べるつもりはありません」としている。
(08/27)